前年同期比3.1%減と需要低迷が続くタブレット市場。法人向けの需要拡大に向けて何が必要なのか。
IDC Japanの調査によれば、2018年第1四半期(1〜3月)の国内タブレット端末の出荷台数は前年同期比3.1%減の216万台となった。そのうちビジネス市場向けは1.0%増の50万台、家庭市場向けは同比4.2%減の166万台だった。
ビジネス市場では、金融関連企業での買い換えや導入、学校向け出荷が底支えしたものの、一般企業ではポータブルPCとの競合や外出先で携帯電話やスマートフォンでメール機能を利用することが多いことなどから、当該製品の需要は低迷している。
家庭市場では、市場をけん引していた通信事業者向けのマイナス成長傾向が続き、回線付きモデルの出荷が同比11.9%減となった一方で、Wi-Fiモデルはシェア1位のベンダーの新製品出荷によって同比12.0%増だった。
ベンダー別の市場占有率(出荷台数ベース)を見ると、第1位のベンダーは43.4%で、出荷台数は前年同期比12.9%増だった。2位は一般量販店向けの出荷を伸ばしたが、通信事業者向けがマイナス成長で、全体の出荷台数は同比3.2%減、シェアは23.4%となった。第3位は6.1%、第4位は5.8%、第5位が4.5%だった。
ビジネス市場向けは、生命保険会社の買い換えや学校向け出荷によってけん引されるが、需要拡大のためにはテレワークなど新たなビジネスモデルの創出が必要だ。家庭市場向けは当該製品の需要がある程度一巡したことで新規需要が減少し、今後も通信事業者向け出荷は減少する可能性が高い。
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