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国内セキュリティ製品市場、2022年に大きく成長する分野は?

2018年のセキュリティ市場はソフトウェアとSaaS(Software as a Services)型ソフトウェア、アプライアンスともに成長傾向にあると予測する。2019年以降もこの成長は続くとみられるが、中でも今後大きく成長する分野とは。

» 2019年02月05日 08時00分 公開
[キーマンズネット]

 IDC Japanは、2018〜2022年の国内情報セキュリティ製品市場およびセキュリティサービスの市場予測を発表した。予測は2018年上半期までの実績に基づくものである。

 同社の調査によれば、2018年の国内情報セキュリティ製品市場規模は、ソフトウェア製品は前年比3.0%増の2558億円、その内SaaS(Software as a Services)型セキュリティソフトウェアは前年比16.1%増の297億円になると予測する。また、セキュリティアプライアンス製品の市場規模は前年比1.0%増の538億円、セキュリティサービスは前年比4.5%増の7924億円になると見込んでいる。

 成長要因を製品分野別に分析すると、セキュリティソフトウェア市場は、フィッシング攻撃やビジネスメール詐欺といったメール攻撃の増加によりメッセージングセキュリティへの需要が高まった。

 セキュリティアプライアンス市場は、ランサムウェア攻撃やファイルレスマルウェア攻撃の拡大による不正アクセスリスクが高まったことから、IDS/IPS(Intrusion Detection System/Intrusion Protection System)の需要が拡大した。しかしその一方で、セキュリティアプライアンス市場の6割超を占めるファイアウォール/VPN(Virtual Private Network)とUTM(Unified Threat Management)の成長率が鈍化した。

 セキュリティサービス市場は、UTMやIDS/IPS、サンドボックスエミュレーション技術を活用した非シグネチャ型外部脅威対策製品の導入や構築、監視に関するニーズが高まった。

 2019〜2020年は、消費増税により景気が下振れするリスクが考えられるものの、2020年は大型の国際的イベントも控えており、サイバー攻撃の対策需要が高まるとみられる。また、GDPR(EU一般データ保護規則)などの規制により、外部脅威対策製品ばかりでなく内部脅威対策製品へのニーズも高まると考えられる。

 こうした背景から、2017年は2484億円であったセキュリティソフトウェア市場規模は、2022年には2943億円にまで拡大するとIDC Japanは予測する。2017年の分野別市場規模と2022年の予測値を比較してみると、SaaS型セキュリティソフトウェア市場は2017年は256億円であったのに対し2022年には497億円に、セキュリティアプライアンス市場は533億円が614億円に、セキュリティサービス市場は7581億円が9714億円にまで拡大するとIDC Japanは予測する。金額でみると2133億円のプラス成長であり、今後の伸び幅が大きいのはセキュリティサービス市場であると予測する。

国内情報セキュリティ製品市場製品セグメント別売上額予測、2015年〜2022年 国内情報セキュリティ製品市場 製品セグメント別 売上額予測、2015年〜2022年(出典:IDC Japan)

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