筆者は現在、働き方改革の支援や人材採用、育成の支援、企業法務の支援といった社労士業に軸を置きながら、ITを活用して管理部門や業務部門の現場課題を解決するコンサルタントとしても活動しています。いわば企業の「何でも相談役」です。本連載では、今まで携わった顧客の業務改善の経験を基に、「kintone」を活用した業務改善法をお伝えします。
最近顧客企業から多く寄せられるのが「身の回りの業務をもっと効率化したい」という声です。話を聞くと、情報の多くをExcelで管理し、シートのメンテナンスや必要のないところに多くの労力を割いています。これでは業務の効率化どころではありません。
特に中小企業では使える予算も限られます。世の中には便利なツールがあるものの、予算の都合から顧客管理や受発注管理、請求書作成、見積書作成、予実管理、ドキュメント作成、スケジュール管理など、多くの業務をExcelで管理する組織も少なくありません。Excelは表計算や数値管理、文書作成などができる万能なツールですが、一方で幾つかの問題点もあります。例えば次のようなものです。
こうした問題を解消して情報管理を効率化する方法として、最近はkintoneなどのノンプログラミング開発ツールへの関心が高まっています。非IT部門の方にとっては「アプリ開発」と聞くと縁遠い話に聞こえるかもしれません。
しかし、開発と言ってもGUIの操作だけでプログラミングを覚える必要はありません。簡単なアプリなら慣れれば1時間程度で開発できます。IT部門の協力を仰がなくても、現場スタッフの手で改良や修正などのメンテナンスもできます。最近は「脱Excel」を目指して業務部門が主体となって開発ツールを導入し、情報管理の効率化に取り組む企業も増えていると聞きます。
ノンプログラミング開発ツールを使うことで、Excelによる情報管理がどうスマートになるのでしょう。私が実際に開発した業務アプリの実例を基に、説明します。
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