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【完全ガイド】RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の基本からAIの活用方法までわかりやすく解説

» 2019年08月01日 10時00分 公開
[相馬大輔RPA BANK]

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RPA BANK

 今の日本のビジネスを取り巻く環境は、少子高齢化に伴う生産労働人口の減少による人材不足の課題や生産性向上の課題など、急速な環境変化が起きており、「働き方改革」を実現する必要性が高まっています。その上で有望視され、ニュースやネットで取り上げられるようになったのが「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」です。

 「なぜRPAが注目されるようになったのか」、「何ができるのか」、RPAのこれだけは知っておきたい基礎知識を、これからRPAの導入検討をされる方、改めて整理し直したい方を対象に、詳しく解説していきます。

■記事内目次

  • RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の基本
  • RPAが注目されるようになった背景
  • RPAのメリット
  • 気になるRPAの導入事例
  • 代表的なRPAツール
  • 導入までの3ステップ
  • RPAとAIの連携

1.RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の基本

 RPAとは、「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の頭文字から取った略語で、「ロボットによる業務自動化」を意味します。

 ロボットと聞くと、多くの人がイメージするのは漫画やアニメに出てくる人型ロボットや、製造業の工場内で単純作業に従事する産業用ロボットではないでしょうか。しかし、RPAで示すロボットは、物理的な「ハードウェアロボット」ではなく、パソコンの中で動く無形の「ソフトウェアロボット」のことを指します。

 産業用ロボットは普及元年と言われた1980年から急速に立ち上がり、工場労働者の代わりとなって、人間の手や足の動きを代行してくれています。それと同じように、RPAのロボットはおもにバックオフィスにおけるホワイトカラーの業務を代行してくれるものです。これまで人間がパソコン上で行っていたアプリケーションを使った事務作業や、システム画面を識別して操作していたような作業を、代替処理してくれます。

1-1.RPAでできること

 RPAが最も得意とするのは、定型業務の自動化です。といってもイメージしづらいかもしれません。もう少しかみ砕いてみると、「ひたすら繰り返し、時間がかかり、面倒で、やりたくない業務」です。

 RPA導入支援で圧倒的実績を持つアビームコンサルティング株式会社は、RPAが適用できる業務を6つに整理しています。

参照元:アビームコンサルティング株式会社「RPA化で考えるべき6つの業務領域」

 具体的には、下記のような業務や部署が挙げられます。

[RPAが適用される主な業務]

  • 受注業務
  • 伝票記入業務
  • ダイレクトメールの発送管理業務
  • 電話やメールなどで受けた問い合わせ履歴の管理
  • 顧客管理システムや在庫管理システム
  • ERP(基幹業務システム)やSFA(営業支援システム)などへのデータ入力
  • 顧客データのフィルタリングやチェック

[RPAが適用される主な対象部署]

  • 経理部
  • 人事部
  • 総務部
  • 財務部
  • 調達部門部

 現在では、間接部門(経理や総務、人事)で定型的な事務作業が発生するため、あらゆる業界でRPAの導入が進みつつあります。

 下記のグラフは、RPA BANKが実施したRPA市場の動向実態の調査結果と分析結果です。

実際にメーカーが32%、サービス業が27%、情報・通信が17%と、幅広い業種でRPAの導入が進んでいます。また、その対象業務は順に経理・財務、人事、総務と定型業務が多い部署で適用されていることがわかります。

「RPA利用実態アンケート調査レポート」(2019年7月、有効回答数:474社)
「RPA利用実態アンケート調査レポート」(2019年7月、有効回答数:474社)

1-2.RPAと他の業務効率化ツールやサービスの違い

 業務効率化の手段として、RPAが誕生する前から様々な業務効率化ツールが存在しますが、RPAは今までの業務効率化ツールで解決できなかったことを実現させることができます。RPAと他の業務効率化ツール(テクノロジー)やサービスとの違いをご紹介します。

RPAとAIとの違い

 最も多く聞かれるのが、RPAとAI(Artificial Intelligence/人工知能)の違いについてです。RPAもAIも、コンピューターを使って情報を自動処理させることに変わりはありませんが、定形業務を行うのがRPA、非定型業務にも対応できるのがAIと考えていいでしょう。

 RPAは、定型業務フローを人間がルールに落とし込まないと自動的には動きません。それに対してAIは、蓄積された膨大なデータをコンピューターが参照して、その都度、どんな処理作業を行うか判断して自走します。決められたルールに基づいて定型業務を自動化するのがRPA、非定型業務も自動化ができるのがAIだと定義することができます。

RPAとBPO(業務アウトソーシング)との違い

 労働力不足を補うためだけならば、RPAでなくBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)という選択肢もあります。しかし、外部への業務委託では、委託時の業務指導に時間をとられ、委託作業へのチェックのための人件費もかかります。さらに、委託先の担当スタッフが退職すると、また同じ業務指導をやり直さなければならないという負荷もあります。

 そのため、24時間365日働き続け、ミスもせず、人的コストも発生しないRPAを導入するほうが効率的という考え方もできます。また、最近では外部委託業者もどんどんRPAを導入しており、オペレーターの工数削減といった効率化を実現しています。

RPAとITシステムとの違い

 RPAは、業務を自動化していくツールだと聞けば、RPAとITシステムの違いは何かということになります。

 RPAとITシステムは、どちらも業務プロセスを自動化します。しかし、RPAは導入時にプログラミングがいらないため、プログラミング知識を持たない現場担当者だけでも、比較的容易に導入できます。

 過去に業務効率化を検討したものの、適切な方法が見当たらず見送っていた企業では特に、RPA導入を検討してみると大きな成果がみられる可能性が高いでしょう。

1-3. RPAの進化 3つのクラス

 RPAは、業務の効率化における役割の進化の過程に応じて、「クラス1」「クラス2」「クラス3」という3つのクラスに分けられています。

 RPAは、仮想知的労働者(Digital Labor)として、これまで人間のみが対応可能と想定されていた作業を代行し、人間の補完として定型業務を遂行することのみならず、AIと連携する自動学習機能が搭載されることによって、非定型業務の遂行が可能になりつつあります。その進化の過程を表しているのが3つのクラスです。

クラス1

RPA(Robotic Process Automation)

 RPAでは、ルールや手順が決められた定型業務だけを自動処理できます。

クラス2

EPA(Enhanced Process Automation)

 クラス2のEPAでは、非定型業務まで任せられるようになります。

クラス3

CA(Cognitive Automation)

 クラス3のCAでは、情報の整理や分析だけではなく、事業の改善や意思決定まで、高度なレベルで自動化ができるようになります。また、膨大な量の情報を基に、自主的な学習と成長を続けるAIのディープラーニング(深層学習)機能を搭載しています。

 クラス3の実現性については、現在のところ予測は立っていませんが、アメリカの発明家で未来学者であるレイ・カーツワイル氏によって提唱された「シンギュラリティ」によれば、2045年までにはロボットや機械の知能が人間の知能を超え、自己進化していく状態に至る時点が来ることを提唱しています。

2.RPAが注目されるようになった背景

 RPAの活用が熱い注目を集めている背景には、RPAが持つ機能の有用性と現在の日本のビジネスを取り巻く環境の変化が起因しています。それは、少子高齢化に伴う生産労働人口の減少による労働資源不足です。

少子高齢化に伴う生産労働人口の減少(労働資源不足の課題)

 内閣府発表の「平成30年版高齢社会白書」によれば、日本の総人口に占める65歳以上の人口の割合(高齢化率)は、すでに27.7%(2017年10月1日現在)にも上っています。特筆すべきは、生産労働人口の割合が、2015年と2016年を境に減少傾向に転じていることです。

 日本は、すでに世界のどの国も経験したことのない超高齢社会となっており、生産労働力人口の減少は今後さらに進むでしょう。その生産労働人口の減少をカバーするために、現在は女性労働力の活用や定年の延長、未就業者の就業支援、外国人労働者の受け入れといった施策が検討・実施されています。

 しかし、それだけで追いつかないほどのスピードで人手不足が進行しています。その解決策として、大きな注目を集めているのがRPAとなっています。

 日本生産性本部「労働生産性の国際比較 2017年版」によると、日本の労働生産性は、OECD加盟国35ヵ国の中で20位、主要7ヵ国の中では最下位です。デジタルの進展によって、ビジネスにおける国境は今後ますます無意味なものとなり、グローバルでの競争環境は激しくなっていきます。

 生産労働人口減少と同様、こうしたグローバル競争の激化はまったなしの状態であり、限られた労働資源の中で、生産性向上を実現していくことが今、日本企業には求められているのです。

3.RPA導入のメリット

 これまでの解説でRPAがいかに今の日本のビジネスにおいて優れているかをお分かりいただけたでしょう。下記では、RPAを導入した企業に与えるRPAの導入メリットを詳しく解説します。

 RPA導入には5つのメリットがあります。

  1. 「コスト削減」
  2. 「生産性向上」
  3. 「売上拡大」
  4. 「人的ミスの防止」

(1)コスト削減

 RPAを導入することで、単純作業にかかる人件費やアウトソーシング費を抑えることが可能となります。

さらに、一度ロボットに代替した業務は定期的なメンテナンスやチューニングは必要になるものの、新規採用に伴う人材育成・研修のための費用削減もできます。

(2)生産性向上

 RPAであれば、大量の作業をスピーディに質を落とさず業務を遂行することが可能です。

24時間365日働き続け、RPAのロボット1体で人間2-5人分のパソコン作業に相当すると言われています。

(3)売上拡大

 RPAに定形業務を担わせることで、定型業務を効率化し、人間は企業の収益に直結する業務により専念できるようになります。

 例えば、営業担当者であれば営業活動に専念できるようになるため、資料づくりや報告書の作成といった事務処理作業に忙殺されることなく、会社の売上を拡大できるようになります。

(4)人的ミスの防止

 RPAであれば、正確に業務を遂行することが可能です。

人間が単純作業を続けた場合、疲労やミスをしてはいけないといった心理的プレッシャーに伴うヒューマンエラーやケアレスミスをゼロにすることはできません。

4.気になるRPAの導入事例

 国内でも、多くの企業でRPAを導入しており、大きな成果を生み出しています。企業によってことなる課題に対してどのようにRPAが活かされるのか、RPA導入の効果を実例からご紹介します。

日本生命保険 日本生命タグ

 「日生ロボ美」と名付けたRPAを導入。1件あたり数分かかっていた処理が20秒程度に短縮できたほか、単純ミスが発生する可能性もなくなりました。

【RPA導入前の課題】

 請求書のデータをシステムに入力する作業に時間がかかり、ほかの業務に時間を割くことができていませんでした。また、単純処理が続くために集中力を欠き、ミスが発生する可能性もありました。

【RPAによるソリューション】

 保険契約者から郵送される保険金の請求書に記載されている、「約10桁の証券記号番号」を入力する業務にRPAを導入しました。その結果、RPAが必要な社内システムを横断し、データの収集から業務システムへの入力までを代行。職員は証券記号番号をスキャンするだけとなり、業務効率化を実現しました。

【RPA導入による効果】

 RPAの導入により、1件あたり数分かかっていた処理が20秒程度に短縮できたほか、単純ミス発生の可能性がなくなりました。パターンに応じた柔軟な対応が必要な業務など、人間にしかできない業務にマンパワーを割けるようになりました。

オリックスグループ オリックスタグ

 1体で4人分の仕事を代行できるロボットを、ITに精通していない社員がわずか1週間で開発しました。

【RPA導入前の課題】

 約800人の社員が、グループ12社から寄せられる多様な事務処理を分担して請け負っていたが、処理量が急激に増えると対応しきれないことがありました。しかし、その事務処理の内容はさまざまで、常に一定量の依頼があるわけではないため、担当人員を増やすわけにはいきません。また、業務部門の担当者はITに精通してないために、複雑なシステムを新規導入することは避けたい事情がありました。

【RPAによるソリューション】

 単純作業の処理はRPAに任せて、人間は即時の判断が求められる事務処理を担うといったように、RPAと人間との役割分担をしました。

【RPA導入による効果】

 RPAに任せたい事務処理の手順を登録する方法さえ覚えれば、ITに精通していない担当者でも1週間ほどでロボットを開発することができました。あるケースでは、4人の担当者が行っていた業務を、ロボット1体で代行できるようになり、人件費とコストを大幅に削減できました。

サッポロビール

 RPAの導入によりPOSデータのダウンロードの自動化を実現しました。

【RPA導入前の課題】

 POSデータ分析が、営業担当者や取引先の小売店に対して、販売チャンスの発掘や実施した施策の検証などの情報提供を行う、重要な営業ツールとなっている同社。顧客である大手小売業グループが、2012年から専用サイトでPOSデータの開示を開始したことに合わせて、その企業のPOSデータを手作業でダウンロードしていました。

 しかし、データをダウンロードするには、1社あたり1日約1時間かかるほか、20を超えるカテゴリーを手作業で抜き出す必要があったことから、ヒューマンエラーも発生していました。

【RPAによるソリューション】

 RPAを導入してダウンロード作業を自動化しました。また、作業工数の抑制のために、一部カテゴリーは週次の取得にとどめていましたが、RPA導入後はすべてのカテゴリーで日次の取得ができるようにしました。

【RPA導入による効果】

 POSデータを1社あたり平均約30分でダウンロードできるようになり、自動で日次の取得ができるようになった結果、社員はよりきめ細やかな分析や提案に集中できるようになりました。RPA導入による労働時間の削減効果は、年間約5,700時間、金額換算で約1,100万円にも達するようになりました。

三菱UFJ銀行

 20種類の事務作業に対してRPAを導入したことにより、約8,000時間分の事務処理作業の削減を実現しました。

【RPA導入前の課題】

 煩雑な事務処理作業が大量にあり、業務が非効率となっていた一方、それらの作業に対してITシステムを導入するには、「コストがかかりすぎる」という判断から手作業を継続してきました。

【RPAによるソリューション】

 パソコンを用いて、一定のルールに基づいて行われる20の作業にRPAを導入しました。一定時間ごとの処理が求められる業務については、データチェック時間を定めて自動化を実施しました。

【RPA導入による効果】

 20種類の事務処理に対してRPAを導入したことで、年間約8,000時間分(1人1日8時間労働で計算すると約1,000日分)の事務処理作業を削減。業務を効率化したことで、事務処理を担当していた社員が他の重要な作業に時間を割けるようになりました。

 また、複数のシステムを利用し実行していた事務処理にRPAを適用することで、システム連携による業務の単純化も視野に入れられるようになりました。

 生産性の向上は、日本企業の重要な経営課題となっていますが、生産性向上のきっかけとしてRPAは有効な手段と言えます。RPAをきっかけに見えてくる業務オペレーションの課題、組織体制の課題、RPA以外に取り入れた方がよいテクノロジーなど新たな気付きを通じて、生産性向上を加速している企業が増加しています。

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5-1.RPA 3つのタイプ

 RPAツールは、さまざまな製品が販売されていますが、そのタイプは大きく「サーバー型RPA」、「デスクトップ型RPA」「クラウド型RPA」の3つに分かれています。

この3つは、人間が処理していた作業を肩代わりしてくれるソフトウェアロボットの「活動場所」に違いがあります。

RPAのタイプ 説明
サーバー型RPA ロボットによる作業の処理にあたり、原則として実行環境(PC)とサーバー間での接続を伴う
デスクトップ型RPA ロボットによる作業の処理が実行環境(PC)だけで完結し、サーバーに接続する必要がない
クラウド型RPA ロボットによる作業の処理にあたり、インターネット上のクラウドサービスにログインし、そのクラウド環境での接続を伴う

5-2.RPAタイプ別 代表的RPAツール

RPAタイプ別に、代表的なRPA製品をご紹介します。

  • サーバー型RPA製品

Automation Anywhere 、BizRobo! Basic、Blue Prism、など

  • デスクトップ型RPA製品

RPA MinoRobo 、WinActorなど

  • サーバー型/デスクトップ型RPA両用製品

Pega Robotic Automation 、UiPath 、WinDirectorなど

  • クラウド型(SaaS型)RPA製品

BizteX cobit、BizRobo! DX Cloud、WinActor Manager on Cloudなど

特に、WinActor、BizRobo!、Blue Prism、NICE、Automation Anywhere、Pega、Robotic Automation、Work Fusionは 主要なRPAベンダーが提供しているRPAツールです。

RPAツール RPAベンダー
WinActor エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社
BizRobo! RPAテクノロジーズ株式会社
Blue Prism Blue Prism株式会社
UiPath UiPath株式会社
NICE ナイスジャパン株式会社
Automation Anywhere オートメーション・エニウェア・ジャパン株式会社
Pega Robotic Automation ペガジャパン株式会社
Work Fusion WorkFusion社

主要な9つのRPAソフトウェアとその提供企業をわかりやすく解説!

6.導入までの3ステップ 

 実際にRPAを業務に導入するための流れを簡単に紹介します。

STEP1:導入検討・準備

 対象業務を選定後、対象業務プロセスを可視化、導入に伴う投資対効果の見積もりを作成します。RPAツール選定時は、対象業務やコストだけでなく、後のRPA導入計画を見据えた検討をする必要があります。

STEP2:導入・運用

 検討やシミュレーションの結果をもとに、対象業務の一部で小規模な実運用を始めます。RPAによる業務処理をモニタリング、より効果的なRPAの運用修正を随時おこなっていきます。

STEP3:運用

 最初に導入した業務でRPAの運用が成功した場合、次に対象としている業務へのPRAを導入していきます。RPA導入時から運用が確立するまでおおよそ3ヶ月と言われています。

 なによりもSTEP1:導入検討・準備の段階で、「RPA導入~運用まで」をどのくらいイメージでき、どのような壁が立ちはだかっているのかを事前に想定しておくことこそがRPA導入成功への一歩です。

7.RPAとAIの連携

 RPA導入後、更なる業務効率化の取り組みとしてRPA以外の業務効率化方法を求める企業も最近は多くなってきました。

そして、RPAでは代行できなかった非定型業務の遂行手段として求められるのがAIです。

 今後実現されると言われているAIとの連携により高められるRPAの価値として下記があげられています。

  • RPAによりデータ収集・データアクセス+「AIの判断」による付加価値
  • RPAが自動分析環境のAIロジックを実施する

 現在、大中小を問わずさまざまな企業に導入されつつあるRPA(Robotic Process Automation)。まだできることは限られていますが、将来的にはAIなど高次のテクノロジーと組み合わさることにより、より複雑な仕事を担えるようになります。

 先にも記述しましたが、アメリカの発明家で未来学者であるレイ・カーツワイル氏は、2045年までにロボットや機械の知能が人間の知能を超える「シンギュラリティ」に到達すると予測しています。

最後に

 少子高齢化による人材不足という変えられない環境課題の中、残業や業務負担の軽減、ワークライフバランスの見直しなど働き方改革を実施されている今、RPAツールは救世主として注目されています。

 これはブームでは終わらず、ビジネスの現場に定着し、RPAを導入した企業の戦力は高まることでしょう。この記事をきっかけに、テクノロジーの進化に伴う未来への危機感だけではなく、「ヒトとロボットが協働する世界」が到来する明るい未来においてRPAへの理解を深め、RPA導入へ一歩を踏み込んでいただければ幸いです。

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