2021年9月13日、RPA BANK はキーマンズネットに移管いたしました。
移管に関する FAQ やお問い合わせは RPA BANKをご利用いただいていた方へのお知らせ をご覧ください。
近年、オフィスで導入されるようになってきたRPAとは、「Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の頭文字から取った略語である。日本語に訳すと「ロボットによる業務自動化」という意味になるが、ロボットと聞いて、人型のロボットや工場内で単純作業に従事する産業用ロボットをイメージしてはいけない。
RPAは、ブルーカラーの肉体労働を代行する物理的なロボットとは異なり、おもにバックオフィスにおけるホワイトカラーの業務を代行するソフトウェアロボットである。具体的には、PCのアプリケーションの操作やシステム画面を識別して、人間と同じように作業ができるようにするロボットのことを指す。
RPAのしくみを簡単に説明すると、これまでは人間がPCなどを使って行っていたディスプレイ画面上の作業を、RPAにルールさえ登録しておけば、自動的に再現処理できるようになる。そして、請求書の処理やコールセンター業務など、ホワイトカラーの事務的な仕事を自動化し、代行できるようになる。
RPAで自動化できる仕事は、おもに事務職が毎日行う定型業務だ。これまで事務職が行ってきたような作業の「動作」を記録しながら、その動作を再現して自動的に作業を繰り返す。つまり、ある決まったワークフローに基づいて処理される事務作業を、ソフトウェアロボットによって自動化できるようになる。
これまで、ITシステムは日進月歩で進化してきたが、システムを操作するには人がマウスやキーボードなどを使って入力する作業が必要だった。また、PCでクリエイティブな作業をしているように見えても、実際はファイルをコピー&ペーストしたり、定型的なメールの返信処理に追われたり、数値を入力したりと、単純作業を減らすことはなかなかできなかった。
ところがRPAなら、人間がPCを操作して時間を費やさなければならなかった定型業務を代行し、しかも高速で確実に自動化して処理してくれるのだ。「反復の多い作業」や「データ量の多いもの」「工数や利用するソフトウェアが多い作業」といった定型業務では、RPA導入の効果が期待できる。
RPAの利便性に最初に注目したのは、顧客向けの定型的な事務作業が大量に発生する金融業やサービス業だった。これまで膨大な人手と時間をかけて行っていた定型業務を自動化することにより、大きな経済効果を得ることができるからだ。
現在では業界を問わず、さまざまな職場でRPAの導入が進みつつある。企業の経理や総務、人事といった間接部門では、必ず定型的な事務作業が発生するからだ。RPAはアメリカやヨーロッパで先行して普及しているが、少子高齢化で労働人口が減少し、労働力不足が深刻化している日本でも、今後普及させていく動きが活発になっていくだろう。
例えば、以下のような作業をRPAで代行することができる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。