キーマンズネットは2020年1月10〜27日にわたり、「Excelの利用状況」について調査を実施した。全回答者数205人の内訳は事業部門が44.4%、情報システム部門32.7%、管理部門16.6%、経営者・経営企画部門が6.3%だった。
今回はMicrosoft Excelの導入率や導入バージョン、利用用途に課題の有無など企業におけるExcelの利用状況を調査。全体の98.5%とほぼ全ての企業で利用されている一方で、約6割のユーザーが利用における課題を持っていることなどが明らかになった。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。
ノンプログラミングで業務アプリを作成できる「脱Excelツール」が注目を集めて久しい。従来Excelで作業していた業務のいくつかは、脱ExcelツールでWeb型の業務アプリにした方が効率よく作業できる場合があるとされるからだ。
そこで調査では初めにExcelの導入状況について尋ねた。「導入していない、導入の予定はない」と回答したのはわすか1.5%だった。残りの98.5%の企業はExcelを利用している。
ExcelをはじめとするMicrosoft Office製品は、パッケージ版に加え、オンライン版やモバイルアプリなど多様な利用形態で提供されている。特に最近は働き方改革などを背景に複数のモバイル端末などからも利用でき、契約プランによっては専用のコミュニケーションツールなども利用できる「Office 365」を採用する企業の例も増えている。そこで調査では初めにどのExcelを利用しているかを尋ねた。
導入しているバージョンは「Excel 2016」が43.1%と最も多く、次いで「Office 365(Excel Online)」27.2%、「Excel 2013」20.8%、「Excel 2010」7.9%、「Excel 2000〜2003」が合わせて1.0%と続いた(図1)。オンライン版の利用は全体の3割弱とまだまだ少なく、多くがパッケージ版を採用している。
この結果を2017年12月に行った同様の調査と比較すると、高い導入率に変化はないが、導入しているバージョンに大きな変化が見られた。特に分析機能が強化された「Excel 2016」やWeb上で共同編集が可能になった「Office 365(Excel Online)」についてはそれぞれ25.1ポイント、15.6ポイントと2年前より大きく伸びており、企業でのExcel活用にも少し変化があるようだ。
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