働き方改革などの影響で、ビジネスチャットのツールを導入する企業は増加し市場競争は激化している。そんな中、個人向けサービス市場で国内アクティブユーザー数8300万人超のLINE(注1)のビジネス版「LINE WORKS」は、ビジネスチャット市場でもシェアを拡大している。2019年末には導入企業が10万社を突破、個人用LINEユーザーとLINE WORKSの連携数は237万ユーザーを超えたという。
2020年1月30日、LINE WORKSを提供するワークスモバイルジャパンは、チャットbotから出張時の移動や宿泊の予約を行う出張支援サービス「LINE WORKS トラベル」を同年夏ごろから開始すると発表した。
LINE WORKSは、勤怠管理をトーク画面から『おはよう』『おつかれさま』のスタンプを送ることで処理したり、チャットbotと会話するだけで日報や報告書を生成したりする機能を提供している。このほど発表されたLINE WORKS トラベルでは、出張経費精算や新幹線と宿の手配などを「LINEしました」で済ませられるようになる。
同日に開催されたユーザーカンファレンス「2020 LINE WORKS DAY」に登壇したワークスモバイルジャパンの増田 隆一氏(マーケティング本部長)によると、LINE WORKS トラベルは、チャットbotの質問に答える形で出張の日程や希望条件などを入力して手続きを完了させられるという。増田氏は「出張は旅行ではない。企業の出張規定に沿って手配、精算、報告といった手続きが必要になるため、とても“手間”がかかる。この手間を“手軽”に変えるのがLINE WORKS トラベルだ」と説明する。
出張前の機能として、新幹線や飛行機といった交通機関および宿泊先の予約、海外出張時のWi-Fiルーター手配、保険の加入、出張先での食事の手配(レストラン予約)、さらに出張後にはSFA(営業支援システム)と連携した精算や報告書作成のサポート機能などを提供する予定だ。現在は実証実験を実施中で、2020年初夏には一部ユーザーを対象としたクローズドβ版のテストも予定されている。夏以降、有償ユーザーへのサービス提供の開始を予定し、年内に無償ユーザーにもサービスの提供を開始する予定だ。
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