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「RPA向き」の仕事はどこにある? 年間400時間の業務削減事例から考える

労働人口の減少による人員確保の難化は、今後あらゆる企業が向き合う課題になる。それにいち早く取り組んだ企業が、年間400時間もの業務効率化を果たした。RPAによる自動化に適した「ムダな業務」はどこにあったのか。

» 2020年12月24日 08時00分 公開
[キーマンズネット]

 Works Human Intelligence(以下、ワークスHI)は2020年12月23日、キャプティがNTTデータのRPA(Robotic Process Automation)ツール「WinActor」を導入するに当たって、ワークスHIの「ロボット作成代行サービス」と「インストラクターサービス」を採用したと発表した。

RPAで自動化した、データ加工業務の一例(出典:ワークスHI)

 キャプティでは人員の高齢化が進んでいるが、少子化の影響で新規採用による人員補填が困難となっていた、そこでRPAを導入したところ、年間約400時間の業務時間を削減できたという。

自動化によって削減された「400時間」はどこにあったのか

 キャプティは、ワークスHIの人事向けERPパッケージ「COMPANY」を利用している。同社では従業員がPCにログイン/ログオフした時刻を勤怠管理システム「COMPANY 就労・プロジェクト管理」で管理していたが、ログインやログオフの時刻データをCOMPANY向けに手作業で変換する必要があり、人事担当者の負担となっていた。

 キャプティは、従業員の高齢化と新規採用による人員補填が困難となってきたため、ICTの積極的な推進策の一環として全社的なRPAの利用を検討してきた。その一環で人事部にRPAの導入を決めたという。これによって同社では、年間192時間を費やしていたデータ加工作業を24時間まで削減できた。

 さらに、COMPANYと他システムとのデータのやり取りにもRPAを導入した。負荷の高い業務や属人化した業務をRPAによって自動化し、合計で年間およそ400時間の業務時間削減に成功したという。具体的には「契約書の作成」や「任命書の印刷」「労金データの加工」「健康診断データの加工」などで、RPAの導入によってこれらの業務のほぼ全てで、作業時間をゼロにできたとしている。

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