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テレワークバブル終焉か 緊急事態対応に見える企業の「慣れ」【調査結果】

2020年4月と2021年1月の緊急事態宣言下における、企業対応の変化を比較した。1回目の宣言下において急進したが2回目では低下したビジネス分野や、一度は低迷したものの需要が伸び続けている分野があることが分かった。

» 2021年02月22日 10時07分 公開
[キーマンズネット]

 2020年は「コロナ禍でDXが急速に進んだ年」とされる。日本においても緊急事態宣言をきっかけにテレワークやペーパーレス、SaaS(Software as a Service)などに注目が集まり、これらDXに深く関連する要素を扱うビジネス分野が急進した。一方、2021年1月に発令された2回目の緊急事態宣言においては対応に変化が出ている。

 2021年2月22日、ユニラボが緊急事態宣言下における企業対応の変化を比較した結果を発表した。同社が運営するB2B向けサービス「アイミツ」内で取り扱う案件数の推移を2020年1月対比で図表化したもので、1回目の宣言下において急進したが2回目では低下したビジネス分野や、一度は低迷したものの需要が伸び続けている分野があることが分かった。

 調査結果によると、2020年4月に発令された1回目の緊急事態宣言においては「法人向けPC」や「社会保険労務士」の案件数が急増し、同年1月対比でおよそ2.5倍となった。同社はこれを「テレワーク対応のために需要が増加した」と見ている。2021年1月に発令された2回目の緊急事態宣言においては、法人向けPCは2020年1月と同程度の水準まで低下し、社会保険労務士についても1回目ほどの伸びは起きなかった。

苦境の中で「伸び続けるビジネス分野」とは

 上記、法人向けPCと社会保険労務士は、ユニラボが定めるカテゴリー「バックオフィス」に含まれる。ユニラボは「バックオフィス」と「IT制作」「営業支援」「人事・人材」「士業」「国際分野」の6つに分けたカテゴリーについて案件数の推移を比較した。

 それによると、1回目の緊急事態宣言発令時は、人材紹介や人材派遣、社員研修などの「人事・人材」系サービスと、通訳や翻訳などの「国際分野」の需要がおよそ半減した。その他対面接触が生じる、イベント企画や営業代行なども案件も大きな影響を受けた。一方、ビジネスコミュニケーションの非対面化を背景に「IT制作」や「営業支援」の需要が急増した。

 2回目の緊急事態宣言においては全てのカテゴリーで需要が減少している。2020年1月時点からは需要が増加しているのは「バックオフィス」カテゴリーのみだ。また、1回目の宣言において需要が急減した「士業」と「国際分野」は持ち直しつつあり、全カテゴリーにおいて1回目の宣言時よりも影響が抑えられていることも分かる。この結果から、ユニラボは「多くの企業は2020年を通して、テレワークに対応したと考えられる」と述べている。

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