2021年9月13日、RPA BANK はキーマンズネットに移管いたしました。
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昨今ますますDXの需要が高まる中で、IT人材の不足や迅速なデジタル化を支えるツールとして、ローコードプラットフォームが大きな注目を集めています。本セッションでは、「2025年の崖」克服に向けてさまざまなチャレンジを続けている経済産業省様とマイクロソフト様に、ローコードプラットフォームの可能性についてお話しいただきました。
藤澤専之介氏(Peaceful Morning株式会社 代表取締役社長): 「DXを成功に導く鍵―ローコードプラットフォームとは」というタイトルで、日本マイクロソフトの平井さんと経済産業省の早川さんにお話を伺います。平井さん、早川さん、本日はよろしくお願いいたします。
平井亜咲美氏(日本マイクロソフト株式会社 ビジネスアプリケーション事業本部 プロダクトマーケティングマネージャー): よろしくお願いいたします。
早川香織氏(経済産業省 商務情報政策局 総務課 情報プロジェクト室 デジタル化推進マネージャー): よろしくお願いいたします。
藤澤: 最初に自己紹介をさせていただきます。本日モデレーターを務めさせていただく、Peaceful Morning株式会社の藤澤と申します。当社では「我慢しないで働ける社会を創る」をビジョンとして掲げており、RPA導入後の活用支援サービスRobo Runnerや、RPAツールのトレーニングサービスRobo Runnerスクールを提供しております。最近ではRobo RunnerスクールにおいてPower Automateのトレーニングを始め、非常にお問い合わせが多く市場の盛り上がりを感じております。では次に、日本マイクロソフトの平井さんより自己紹介をお願いいたします。
平井: ご紹介いただきありがとうございます。日本マイクロソフトの平井と申します。私はビジネスアプリケーション事業本部というところで、Power Platformという製品のプロダクトマーケティングマネージャーをしております。本日は非常に注目を集めているローコードについて、経済産業省様と一緒にお話しできるということで、非常に楽しみにしております。よろしくお願いします。
藤澤: それでは経済産業省の早川さん、よろしくお願いします。
早川: ご紹介いただきました、経済産業省 商務情報政策局の早川と申します。私は、実は非常勤のIT専門職として中途採用で入った身でして、2020年からデジタル化推進マネージャーという職をいただき、仕事をしています。具体的には、経済産業省のみならず中央省庁全体が広くDXに関わっている中で、行政手続のオンライン化などに携わっています。本日は先ほど平井さんにもご紹介いただいたマイクロソフトさんの製品を使い、実際にデジタル化を進めている事例をご紹介できればと思っています。よろしくお願いいたします。
藤澤: 本日はなかなか豪華なラインアップでお届けするのですが、硬くならず、ぜひカジュアルにお話しいただければと思います。
早川: 申し訳ありませんが、本日はあくまでも私見のレベルでお話ししようと思っています。
平井: 私もです。
早川: そんなに大きなものは背負えませんから。すみません。よろしくお願いします。
藤澤: 昨今DXの需要が高まっていますが、IT人材が不足する中でデジタル化を推進していくために、ローコードのプラットフォームが大きな注目を集めています。また、経済産業省が発表した「DXレポート」がきっかけとなり、大きなうねりが来ているのではないかと感じています。本日は、「DXレポート」の内容やローコードプラットフォームの可能性などについて伺えればと思います。
それではさっそく質問に移っていきたいと思います。まず「2025年の崖問題」と「日本国内におけるDXの現状」ということで、2018年9月に経済産業省から公表された「DXレポート〜ITシステム『2025年の崖』の克服とDXの本格的な展開〜」の内容についてです。ほとんどの方は一度は読まれたことがあるのではないでしょうか。私も穴が開くほど読みましたし、常に見ていますが、まずは早川さんにここで指摘されている課題について教えていただきたいと思います。
早川: 視聴者の皆さんはおそらく藤澤さんのような方ばかりだと思いますので、ここで内容を共有するのは釈迦に説法という感じかもしれません。ですので、簡潔にご紹介したいと思います。
これは先ほどご紹介いただいた、2018年9月に経済産業省が出したレポートの概要版です。上のQRコードを読み取っていただくと見ることができます。この中から大事なところだけをピックアップしたいと思います。
2025年に何が起こるのかという点ですが、簡単にご紹介すると、例えば今お使いの基幹系システムや既存システムが導入後20年を超えてきます。ほとんどのシステムはさまざまな方が携わり、いろいろな改修を重ねてきていますので、システムのブラックボックス化と複雑化が問題になります。私もSEだったのでよく分かるのですが、ちょっとした改修だったために設計書が存在しないなどということは珍しくなく、そういったことが積み重なった結果、ブラックボックス化しているのはよくあることです。
その他には、IT人材の不足がますます深刻になっていきます。古いシステムは古いプログラミング言語で作られているのですが、その言語を知っている人、使える人が次々と退職してしまう時代に入っています。言語を知る人が少ないということは、そのシステムをメンテナンスする人も少なくなり、保守コストが上がってしまうことにつながります。有名なのはSAPの前のバージョンですよね。SAPのサポート終了が同じく2025年です。
それから従来のITサービスと呼ばれる第2プラットフォーム、いわゆるクライアントサーバー時代の技術を使ったものよりも、クラウドやモビリティ、IoT、AIなどがキーワードとなる第3のプラットフォームの市場がさらに大きくなっていきます。
こういったことが懸念される中で、今お使いの基幹系システムや既存システムに対して対策を行わないまま2025年を迎えると、老朽化・複雑化が限界にきて、運用・保守コストが企業のIT予算の9割を圧迫するという試算が出ています。また、人材不足に起因して、システムやセキュリティのトラブルのリスクが急増します。先ほどのブラックボックス化の話もそうですが、システム内のどこで何が起こるか分からず、急にトラブルが発生するリスクが非常に高いです。既存のシステムに関する問題は以上の点です。
何より先ほどご紹介した第3のプラットフォームを使わないと、業界内でのデジタル競争に負けてしまうことが予想されます。特に周りの人がスピードやサービスの質を上げている中で自分たちだけが何もしないでいると、その競争に負けてしまい、その業界にいられなくなってしまう、というのがDXレポートの内容です。
藤澤: DXレポートが発表された当時と比べると、コロナ禍によってデジタル化が大きく進み、勝者と敗者の明暗がくっきりと分かれている状況が株価からも見て取れます。経営者の方々は今、DXレポートに書かれていることをひしひしと感じていらっしゃるのではないでしょうか。実際に経済産業省の中でもさまざまな課題に直面しているのではないかと思いますが、経済産業省におけるDXの課題や取り組みについて教えていただけますか。
早川: DXレポートを発表した機関としての責務がありますが、実は行政機関は灯台下暗しです。デジタル化すべきポイントとして、経済産業省の事例をご紹介したいと思います。
こちらはわれわれが「IT室」と呼んでいる内閣官房のIT総合戦略室と、総務省が連名で2019年5月に行った調査です。「行政手続等の棚卸結果等の概要」という資料で、国の行政機関のうち、対象となる23府省が所轄する行政手続のオンライン化の状況を調査したもので、例えば年間の手続件数や、実際に今オンライン化ができているのか、できていないのか、申請時にどういった情報を求めるかについてレポートしています。
ここで注目すべきは、政府が行っている手続は全体で約5万8,000種類あるといわれ、年間件数にすると21億件以上ありますが、年間10万件以上ある大規模な手続は種類でいうと約900種類、つまり全体の1.5%しかありません。しかし、件数ベースですと98%を占めています。逆にいうと、年間件数が少ない中小規模の手続が約5万7,000種類あるということなんですね。年間10件、下手したら1、2件という手続も含めるとこれだけの数があるということです。
そうなってくると、年間10万件以上の大規模な手続については専用のシステムを作ってもある程度コストパフォーマンスは高いのですが、年間10件しかない手続のためだけにシステム化するのはコストパフォーマンスが悪すぎますよね。こういったところにわれわれの課題がありました。
行政手続の中にはコロナ禍で特に注目された補助金や助成金、給付金、家賃支援などの手続があります。そういった手続は社会情勢や政策によってスピードが求められますが、これも一つ一つシステム化していると追いつきません。
こういった課題に対する取り組みの一つが、この「jGrants」という補助金申請システムの立ち上げです。事業者さんは、このjGrantsの窓口からいろいろな補助金を一度に知ることができて、申請もできるというメリットがあります。さらに補助金を登録する側の職員にとっても簡単な仕組みになっています。コーディングは必要なく、ノーコードになっているため、補助金政策が決まり次第、すぐにシステムにその補助金を登録し、公募を開始できるようになっています。
もう一つご紹介すると、それぞれのシステムで、システムごとにIDとパスワードを登録して管理するのは大変ですよね。そこで、複数の手続に共通で使えるアカウントサービス「gBizID」を経済産業省で立ち上げています。2020年から本格的にサービスインしている形ですが、これは民間でも普及しているソーシャルログインの政府版、本人確認が非常に厳しい版だと思っていただいてよろしいかと思います。
こちらはアカウントを作成する際、印鑑証明を送っていただいて本人確認をします。補助金を申請するときは、会社の存在証明に登記事項証明書をつけてくださいとか、個人なら住民票をつけてくださいということがよくありますが、このIDを使って手続きをすると、そういった添付書類がいらなくなり、利便性が向上します。このgBizIDは、現状法人の方や個人でお仕事をされている事業者さん向けに発行しているシステムで、30万人弱に登録していただいている状況です。
このようにわれわれも少しずつ着実に便利になるような取り組み、DXを続けているのが現状です。
藤澤:実は最近、jGrantsを知りました。これに登録しておけば補助金に関する情報が全て分かるというほど、情報にアクセスできるという話を聞き、非常に便利だと思っていました。これがまさに経済産業省様の取り組みでいらっしゃったのですね。
藤澤: 次は「コロナ禍で企業が目指すべきDXとは」というテーマに移っていければと思います。コロナ禍によって浮き彫りになったDXの本質について、ぜひお二方からお聞かせいただければと思っておりますので、まずは平井さんからお願いできますか。
平井: はい。コロナ禍は非常に大きな経済ショックを与えたと思いますが、そういった経済ショックのタイミングで人の行動や意識が変わることにより、新たな価値が創造されることはこれまでも繰り返し起こってきました。今回のコロナショックによる変化としては、「デジタル化の加速」という点が非常に大きいのではないかと思います。他にはリモートワークなどによるコミュニケーションのあり方の変化が、新たな価値創造やニューノーマルと呼ばれる新しい常識に大きな影響を与えたのではないかと思います。
早川さんのお話にもあったように、2018年に「DXレポート」が発表され、課題意識をお持ちの方は多かったと思います。ただ、これまではそこへのアプローチにある程度余裕があり、ウォーターフォール型のように改善する業務を特定して、標準化して、要件定義をして、予算を立てて進めていくというアプローチを行っていました。しかし今回のコロナ禍ではそういった余裕が全くなく、いかに早く、そしていかに低コストで実行していくかに非常に注目が集まりましたし、皆さんもそこに取り組んでおられるのではないかと思います。
このような状況下では非常にアジャイルに動かないといけませんし、技術的にもスクラッチで作っている時間はなく、UIから決めていったり、リリースしてからアジャイルで修正して改善していくというように、アプローチが大きく変わりました。また、そのスピード感に対応するにあたり、アウトソーシング型から内製化への変化が起こりました。それに伴い、内製化に対応できる人材を内部に確保しておかなければならない、仕組みを作っておくことで今後に備えなければならないという課題が見えてきました。コロナ禍とDXによって、これまでの価値観が少し変わったと私は捉えています。
藤澤: こうやって並べていただくと、変化が非常に分かりやすいですね。DXの本質がどう変わってきたのかについて、早川さんはいかがでしょうか。
早川: あくまで経済産業省の例ということでお話ししますが、先ほどご紹介した行政手続のオンライン化などはコロナ禍の前から行っているものの、スピードは格段に速くなり、全省をあげて迅速に対応しています。行政機関は良くも悪くもトップダウンなので、内部での号令は非常に早く、今はオンライン化する手続の選別を行っているところです。
オンライン化できそうとなれば、その手続を実際にどのようにオンライン化していくかを考えるのは各課室の職員です。そうすると、中にはまだ「デジタル化といっても何をすればよいのか分からない」「申請書をPDFにしてメールで送ってもらえばよいのだろうか」という意見もあるのが事実です。しかし、それはいわゆる手段の目的化であり、PDFではDXが目的としている、データ活用や改善のサイクルを作るところに乗れなくなってしまいます。ですので、DXを浸透させるには、組織のリーダーが果たすべき目的やビジョンをきちんと伝え、それを継続して言い続けることで、組織の人々や文化を変えていくことが何より大事ではないかと思っています。
オンライン化という言葉だけが先行してしまうと何が目的なのかが伝わらず、オンライン化することが目的になってしまい、「これでよいのだろう」と思ってしまう人も出てきますが、それでは求めているところにはたどり着きません。これは私見も入ってきますが、DXの本質は、Xすべきは人の意識や行動、そして組織文化なのではないでしょうか。それが変わることで本当のデジタル競争に勝つための考え方や振る舞いができるようになると思うので、そこがポイントではないかと思います。
実際、コロナの例では、私も一民間人として状況を見ていますが、コロナ禍でそういったデジタルシフトが必要だと思った方はたくさんおられますし、いち早くそれを察知したところはもう既に行動に移していますよね。企業のテレワークや飲食店のテイクアウトシステムなどは良い例で、2020年の5月頃にリリースしたところもあります。これが行動できるかできないかというところだと思います。
これも本当に個人的な感覚ですが、なぜこういう行動ができるか、できないのかと考えると、社会心理学の話で、少し難しい言葉ですが、人の中にある「正常性バイアス」や「集団浅慮」などが関係している気がしています。ご存じの方もたくさんいると思いますが、正常性バイアスというのは災害シーンなどで脳が異常時に対するストレスを回避しようとして、「自分だけは大丈夫だ」「まだ大丈夫だ」「自分には関係ない」と思い込んで逃げ遅れてしまうという心理ですよね。
集団浅慮も似たような話で、個人なら正しく判断できても、集団になった途端、特に非常に強いリーダーシップを持った人がいると異議が唱えられなくなり、間違った決断をしてしまうというものです。私は、そこに今回のDXの課題や本質があり、こういった課題に負けてしまった集団や行政機関は、どうしてもコロナ対応が後手後手になってしまっているのではないかと思っています。
人々がこうしたバイアスに打ち勝ち、「2025年の崖」をしっかりと認識して、自分たちがどうすればあと何年、何十年やっていけるかという観点で行動に移し、日本中の人がその手段として最適なデジタルツールを自発的に選択できること、これが日本社会におけるDXのゴールではないかと思います。
平井: そういったカルチャー変革などは非常に深いテーマですよね。ニューノーマルの働き方としてリモートワークが推奨されるなど、これまで長く働いてこられた経営層の方にしてみれば、全く新しい価値観やツールが急にやってきたような状態です。中には心理的に受け入れられなかったり、抵抗があったりする方も非常に多くいらっしゃるのではないかと思っているので、企業文化をどう変えていくかというのは非常に大事なポイントだと思いますね。
トップダウンのアプローチももちろん大事ですが、現場の方や若い方もボトムアップで新しい価値観や方法をインフルエンサーのようにして周りに広めていき、それを上の方がしっかりと認めて評価してあげるというコラボレーションでサイクルが回っていき、やっと中からじわじわ変わっていくのではないかと思います。
早川: 本当にそうだと思いますね。われわれのように少なくともDXが大事だと分かっている人間は、まだそこに気づけていない人たちに説明して、同じルートに持っていってあげる責務があると感じます。
平井: 話が変わってしまうのですが、少し前に就職活動中の学生さんにインタビューさせていただく機会がありました。会社選びの軸や会社のどんなところを見ているかなど、いろいろな視点で聞いてみると、コロナのインパクト後なので、こういった非常事態にどれくらい臨機応変に対応できたかを見ているということでした。また、今は少しビジネスが低調だとしても、新しい価値を生もうと必死な企業を非常にポジティブに捉えていて、そういった会社で働きたいという意見が聞かれました。働き方などもよく見ているので、今後の採用競争や人材を採っていくという面でも、DXに対する取り組みや会社の姿勢を見せていくことが非常に大事だと感じました。
藤澤: 次は平井さんにお聞きできればと思います。コロナ禍を契機に、何に取り組んだらよいのだろうかと悩まれている経営者さんや情報システム部の担当者さんも多いと思いますので、今取り組むべきアクションや短期的、中長期的に取り組むべきアクションについて教えていただけますか。
平井: マイクロソフトが今後新しい働き方を実現するために、どのようなステップ、フェーズがあると考えているかをご紹介させていただきます。最初は「Remote Everything」です。とにかく全てのコト、より多くのコトをリモートで完結できるようにしましょうということですね。コミュニケーションもそうですし、押印などもそうです。ほんの少しの手間のために物理的に出社しなければいけない、紙に記入しなければいけないという部分を全てデジタル化し、リモートでできるようにしましょうというのが最初のステップです。
このステップをクリアすることでデジタル化が実現できるようになりますが、リモートで完結すれば終わりではなく、ビジネスとしてどう効率的に物事を進めていって付加価値を出すか、効率的にパフォーマンスを上げていくかが大事になってきますので、フェーズ2としては「Automate Everywhere」、デジタル化したより多くのコトを自動化していきましょうということです。ビジネスプロセスの見直しをして、これまでの方法を考え直し、より効率的で迅速に意思決定ができるような体制を作っていきましょう、というのがフェーズ2になります。
そしてこのフェーズ1、2ができると、データがしっかりと蓄積されます。より多くのコトをデジタル化して、データをきちんと蓄積する体制が構築されると、そのデータから今度はより新しい価値を生み出したり、今後の予測ができるようになってきます。それが「Simulate Anything」で、先のことを見通し、データからのインサイトをもとにイノベーションを起こして新しい価値を創るという、長期的なDXです。経営層の方は「全てをリモートに」という目先のことではなく、もっと先の長期的な視点を持ち、社内だけではなくお客様からのインプット、手続などもデジタルにしてデータを蓄積し、その先にできることを見据えていただきたいのですが、まずはその一歩目として、ちょっとした物理的な作業をデジタル化していくことが必要になってくるのではないかと思います。
藤澤: 早川さんはいかがでしょうか。企業は実際に何に取り組んでいけばよいと思われますか。
早川: 私もプレイヤーの一人なので偉そうに言える立場ではありませんが、自社なら自社、自分の仕事なら仕事と業界の環境や状況を正確に把握し、比較することだと思います。われわれ行政は技術的なところでも海外政府の動向をよく参考にしているのですが、自分たちがやろうとしていることがどういったレベルのことなのかを知るために、よく比較をしています。先ほどもお話しした人材の変革はすぐに始めるべきだろうと思います。
開発に関しては、政府が掲げるクラウド・バイ・デフォルトの原則や、先ほど平井さんがおっしゃったアジャイルにスモールスタートする開発、何よりユーザーファーストのサービス開発という点はこれまで行政のサービスに欠如していた部分でもあるので、そういったことを大事するアクションを行っています。自分たちを良く言うわけでも悪く言うわけでもありませんが、行政機関の中でわれわれは比較的ファーストペンギンで、いろいろな爆弾を踏みながらでも前に突き進むということをやっています。
藤澤: 平井さんにもその辺りのことを伺いたいのですが、DX人材が「社内にいない」という声をよく耳にします。DXをつかさどる人材は、企業としてどう育成していけばよいのでしょうか。
平井: コロナ禍によってIT部門などのスキルを持つ方のキャパシティがオーバーしてしまい、何にでも手がつけられる状況ではない、というのが企業の実情かと思います。リモートワークをしようと思ったら、まずはネットワークやセキュリティなどに集中しなければいけないため、ビジネスのデジタル化にまではなかなか手が回らないのが現状です。
そういった中で今非常に注目が集まっているのが、ローコード開発です。これまではスキルを持つ方だけが開発や自動化をしていましたが、ローコードプラットフォームはビジネスユーザーの方が、自分でアプリケーション開発や自動化を行うことができるプラットフォームです。
ローコード開発やローコードプラットフォームという言葉を耳にする機会は増えているかと思いますが、どういうものかを最初に少しご紹介させていただきます。先ほどもお伝えしたように、ITのスキルがあるか、コーディングやプログラミングができるかに関係なく、誰もがアイデアを形にできるようなプラットフォームになっており、ビジネス部門が自ら必要なツールを作れるため、開発の裾野が広がり、生産性や開発スピードの向上につながります。
また、プロの開発者の方も最近はローコードツールに着目しています。インフラを整えてスクラッチで開発すると非常に時間がかかりますが、ユーザーファーストで使う人がイメージできるUI部分からの開発というステップになりますので、フィードバックサイクルが早くなり、アジャイル開発に大変適しています。
他には開発したものをすぐに展開できるというメリットもあり、例えば行政が給付金手続を行う場合ですと、申請情報をすぐに確認することができますし、ウェブ形式で市民に公開したり、スマートフォンやパソコンで使えるようなアプリケーションをすぐに開発して展開いただくことも可能です。
経済産業省様はローコードプラットフォームへの着目が非常に早く、市場として盛り上がりを見せる少し前くらいには、こういったものをご活用いただいていましたね。
藤澤: 早川さんにお聞きしますが、経済産業省がローコードプラットフォームに着目されたのには、どのような背景があったのでしょうか。
早川: 先ほどご紹介したように、われわれのフロントシステムは行政手続の申請が多いです。そういった行政システムの手続はばらばらに見えて、実はフローが似ていることが少なくありません。行政手続の流れとしては、事業者さんから申請を受け付けて何かしらのフォームに記入していただき、それを職員が受付して審査し、許可を出したり、認定をしたりということがほとんどですので、類型化できる背景はありました。
ただとにかく種類が多く、なおかつ増え続けるので、一つ仕組みを作れば後はそれをお手本にして他に展開できるというツールを探していました。低コストでスピーディーに作れることもポイントだったので、2018年頃にマイクロソフトさんが官公庁向けのDX提案の中の一つとしてローコードツールを紹介してくださったことがきっかけとなり、採用に至ったという背景があります。
世の中には他にもローコードツールがいろいろあると思いますが、われわれがPower Platformを選択した一番の理由は、職員が使うPC環境に起因しています。現在は政府共通ネットワークというオンプレミスシステムの中で動作していますが、この流れもいつかはMicrosoft 365などのクラウドベースになっていくことが検討されているので、わざわざPower Platform用のライセンスを調達しなくても、自動的に経済産業省の職員のインフラの一つになってくれるわけです。行政手続を行う側としてもそれが一番ですし、ライセンスコストがばかにならないという点も踏まえてPower Platformを選択しました。
平井: Power Platformという製品のポイントは、Microsoft 365などの製品をお使いであれば、ID体系が統一されていることです。また、情報漏洩の根本的な制限がかかっているセキュアなプラットフォーム上でアプリケーションを作ることになりますので、急いで開発・展開しなければならない場合でも、アクセス制限についてあまり心配しなくてもよいという展開のしやすさ、速さ、また、情報部門の方からすると管理のしやすさも非常に大きなポイントだと思っています。
経済産業省様でお使いいただいているのがPower Appsという製品で、ローコードでアプリケーションを開発できる製品です。
藤澤: この流れで、Power Platformについても平井さんからご説明いただけますか。
平井: では画面をシェアさせていただきます。マイクロソフトが提供しているローコードプラットフォームはこのPower Platformというものですが、Power Platformとして一つの製品というわけではなく、この中にはデータ分析をするPower BI、Power Apps、RPAの機能が最近追加されて注目を集めているPower Automate、そしてチャットボットが作れるPower Virtual Agentsという4つのアプリケーションが含まれています。
ポイントはマイクロソフトのプラットフォーム上に構築されていることですが、加えて共通してデータを保存できるDataverseというデータベースもあります。早川さんのお話にもあったように、いろいろな手続がある中、データを共有で使ったり、マスターのデータベース自体は共通であったりする場合、データを組み合わせたり、共通性を持たせたりして活用できる、ビジネスに最適な形で標準化されたデータベースは非常に効いてくるポイントだと思います。
他にはデータコネクタというものがあります。これはサードパーティーのアプリケーションも含めて、400以上の製品と連携できるAPIのコネクタです。「2025年の崖」において古いデータベースがあるということはなかなか重い課題ですが、あるものはあるままで使用し、そこにデータコネクタやオンプレミスデータゲートウェイをつなぎ、このPower Appsを使用してユーザーファーストの使やすいUIに作り変えることで、公開の手間などもぐっと短縮することができます。実はマイクロソフトにも古い人事システムのSAPがありますが、Power AppsでUIを最新のものに作り変えて、スマートフォンからも有給申請ができるようにするという使い方も広がってきています。
藤澤: ありがとうございます。当社もPower AppsやPower Automateのトレーニングに関する問い合わせをいただくのですが、最近は学校の先生や事務職員の方、10人未満の企業の担当者さんなど、かなり裾野が広がってきています。例えばDynamicsを買っていらっしゃって「Power Automateがついてきたから使いたい」という話もあるように、ライセンスを買って使いやすいから使いたい、という層が広がってきていると感じます。
平井: ありがたいですね。おっしゃっていただいた通り、既にMicrosoft 365やDynamicsをお使いの方でしたら、Power AppsもPower Automateも一部の機能を無料で使い始めることができます。無料ですし、ぜひ使ってみていただきたいですね。
藤澤: 最近はローコード開発ツールがよく出てきていると思いますが、ローコードと聞くと簡単そうと感じます。早川さんにお聞きしたいのですが、実際に活用されているお立場としてローコードツールは簡単なのでしょうか、それとも思ったよりも難しいという感じでしょうか。
早川: もともとSEだったというバックグラウンドがある身としての意見ですが、今回のPower Appsを実際に触って作ってみたところ、私たちレベルでは確かに非常に簡単です。当然使い方は覚えなければいけませんが、いろいろな作業を自動化してくれますし、スピーディーにアプリケーションを作れます。
ExcelをOneDriveに置き、リンクさせてそのExcelを管理したり、データを足したり、編集したりということが5分でできるのですごいと思う一方、ITリテラシーという意味で慣れない人が始めるにあたっては、正直に言って少し修練が必要だと思います。Power Appsはボトムアップの考え方なので、最初にテーブルを作り、そこから画面を作っていくという作り方ですが、そのテーブルはどうやって作るのが正しいのかという、DB設計の概念でいう正規化をしなければいけない点などはやはり多少の知識が必要なので、効率よく作ろうと思うと多少修練をしていく必要があるだろうと思います。
平井: そうですね。やはりデータをどう蓄積するかが鍵になってくると思いますね。それを一つのアプリケーションで使うだけではなく、横に展開してまた別のアプリケーションでも使っていくと考えると、初めは最小限のデータを蓄積していただければよいのですが、展開していくためにはリレーショナルデータベースの基礎的な知識を身につけて、本格的に使っていただくというパスになるかと思います。
ただ、Excelなども最初は関数を覚えますし、マクロを組めるようになるにはやはり勉強や修練が必要になってくると思います。Power Platformもベーシックなところを全く勉強せず、見ただけで使えるというものではないので、目的のものを作るには、ある程度学習していただく必要はあります。
少し宣伝になってしまいますが、マイクロソフトはこのスキルを多くの方に身につけていただくために、さまざまなハンズオンを行っています。こういった機会をぜひ積極的にご活用いただき、スキルを身につけていただきたいですね。こちらはApp in a Dayというイベントで、1日でPower AppsとPower Automateの基本的なところを学んでいただき、アプリケーションを作れるようになろうという無料のオンラインイベントです。
藤澤: すごいですね。しかもこれは無料なんですか。
平井: はい。無料で、月に2回から3回開催されています。お申込みは「aka.ms/AIAD.powerapps」、こちらはリンクですので、ぜひお申し込みください。また、Microsoft Learnというオンラインのラーニングコンテンツもあります。
さらにもう一つ新しく始まったのが、座学がメインのPower AppsやDynamicsの基本的なところを午後半日で学んでいただく講座です。受講は無料ですし、試験も無料でついてくるので、腕試しや、取り組む前の基礎固め、さらには社内で内製化できる人材やDX人材を増やすためにぜひご活用いただければと思っています。
早川: リアルタイムでは参加できていませんが、App in a Dayの過去の回はYouTubeに上がっていたので見ましたよ。
平井: ありがとうございます。
早川: 実は経済産業省の職員の中にも「全然使ったことはないけれど、触れないだろうか」と内製化に興味を持っている前向きな人たちがいますので、そういう人たちを集めて、今ご紹介いただいたMicrosoft Learnを使ってもくもく会を行っています。
平井: 素晴らしいです。
早川: 無料なので積極的に使わせていただいています。助かりますね。
平井: 早川さんのように社内で勉強会を開いたり、ハッカソンやアイデアソンを企画されたりと、旗を振ってインフルエンサーとなる方がいらっしゃる会社はDXが活発に広がっている印象です。興味はあるしやる気もあるけれど、きっかけがないというメンバーは絶対にどこかにいらっしゃると思うので、そういうところに届けてきっかけを作ってあげるとぐっと盛り上がります。早川さんのような動きができる方は素晴らしいと思います。
早川: 私の先陣としてデジタル化マネージャーの長がいるのですが、その方がこういったコミュニティに非常に長けている方で、私もその方から学んで広げている一人です。こういうことは人が集まらない時などもあり、全てがうまくいくわけではありませんが、負けずにずっと継続しなければいけないと思いますね。たまに心が折れますが、続けていくことが大事です。
平井: 最新のものをチャレンジングに使って広めていく方を、私たちの言葉ではシチズンデベロッパー、市民開発者と呼びます。立ち上がってこういったスキルを身につけ、先陣を切っている方にお話を聞くと、皆さん「忍耐力が一番大事だった」とおっしゃいますね。
個人がスキルを身に付けることも非常に大事ではありますが、会社全体としてDXを進めていくとなると、作ったものをしっかりと皆さんに使ってもらうこともそうですし、自分だけが身に付けたスキルでは、人事異動などの際にそこでブツッと途切れてしまうこともあるので、スキルを広めていく活動は大事です。そういうところをしっかりと認めて応援してくれる上司がいるとやりやすいかもしれませんね。サポーターを見つけるところも、最初は忍耐力が必要になるのではないかと思いました。
早川: おっしゃる通りですよね。組織がCOE的な専任の部署やチームの仕組みを作り、そういった駆け込み寺のようなところが常にサポートしてくれることを現場に知ってもらった上で、進めていくことは非常に大事ですよね。
平井: そうですね。そういったところこそ、経営層や管理職の方に頑張っていただきたいと思いますね。
藤澤: ありがとうございます。非常に実践的な話もお聞かせいただいたところで、最後の「企業の今後の明暗を分けるDX」というテーマに移りたいと思います。2つ質問させていただきたいと思うのですが、まず1つ目、「今後目指すべきデジタル化社会の姿について教えてください」ということで、早川さん、いかがでしょうか。
早川: 主に行政サービスの観点からお話をすると、これは2020年の12月に改訂された「デジタル・ガバメント実行計画」というもので、日本はデジタル社会にこのように向かっていこうという政府としての指針です。ここではお伝えしたいことを3つに絞りました。
この中で私がキーワードと考えているうちの1つは、左下にある赤枠の「ベースレジストリ」です。これはデータ戦略の一つですが、簡単に言うと日本のデータをきちんと同じ型で整理しようという話です。官民どちらもですが、今まで住所や法人、土地などのいろいろなデータをばらばらの型で持ってしまっていることがDXを阻害しているので、ここをやっていこうという話です。
次に右側の行政手続きのデジタル化の中では、「添付書類の省略」や「ワンストップサービス」という言葉が政府の中で出始めています。引っ越しの手続をする場合に、一つの場所で引越ししたという手続をすれば、住民票も免許も変わるというのがワンストップサービスです。こういうことはいろいろな技術を使って積極的に進めていくべきですね。
ここにはないのですが、私が好きな言葉として便利だな、こういう社会になればいいなと思うのが、「プッシュ型サービス」です。行政目線で言うと、事業者の状況に合わせたお薦めの手続が行政から直接届くというものです。例えば事業を立ち上げたばかりの事業者であれば、「次はこういうことをやればいいですよ」「こういう補助金があなたにマッチしていますよ」というサービスを、行政の側から発信していく社会を行政としては目指していくべきだと思っています。
一方で、先ほどの人材の話にもつながってきますが、この波に全く乗れていない人もいます。なぜDX、デジタル化が必要か理解されていなかったり、むしろ否定的に考えていらっしゃる。日本に今どれくらいの割合でそういった方が存在するかは分かりませんが、そういう方々の意識を変えていったり、丁寧に説明したり、必要性を理解してもらったりするのが私たちの役目ではないかと思っています。経済産業省においてはわれわれデジタル化推進マネージャーが、行政官と呼ばれる職員の方々に同じように理解をしてもらって、進めていきましょうと先導していく役目ではないかと思います。
藤澤: ありがとうございます。次は平井さんから「今後目指すべきデジタル化社会の姿について」、お願いします。
平井: 業務改善やデジタル化において、全ての従業員が自分たちで必要なものを作り、すぐに展開できる体制を整えておけば、変化の激しい社会でも柔軟な対応が可能になりますので、そういったITツールの民主化をマイクロソフトとして支えていければ、というのが目指すところですね。
藤澤: 変化の激しい社会において、みんながクイックに開発できる状態がいいですよね。
平井: そうですね。ITテクノロジーは非常に進化していて、AIやマシンラーニング、データ分析から情報を読み解くといったような、高度な技術はたくさんあります。しかし、それをみんなが使えない状態であれば、その活用は広がらないと思っています。ですので、AIを使っているという意識も自覚もないままに、AIを使って仕事をしているという状況になるのが望ましいと思っています。
実はMicrosoft 365などの製品の中にもAIの技術はたくさん組み込まれているのですが、皆さんあまり意識せずに使っていると思います。アプリケーション開発もそうですし、RPAなどの自動化ツールがドラッグアンドドロップなどのクリックベースで使えるだけでなく、OCRやフォーム処理、PDFからの文字抽出なども高度な技術を意識せずに自然に使えるように、多くの方に向けてテクノロジーを広げていくのがマイクロソフトの仕事ではないかと思っています。
藤澤: 最後の質問になります。「これからDXに本格的に取り組みたいと考えている企業様に向けてアドバイスをお願いします」ということで、早川さんからお願いいたします。
早川: 何度も申し上げている通り私は有識者でありませんので、皆さんと同じ組織の中でDXを推進しているいちプレイヤーとして思うことは、DXという言葉はデジタル変革だけに使う言葉でなくても良いということです。デジタル化はあくまでも手段であって、Xすべきは人であるということに尽き、むしろ人の変革を大事にすることが近道ではないかと思っています。
ですので、先ほど平井さんからご紹介いただいたようなツールに親しんでもらい、気付けばDXをしていた、気付けばITに対するアレルギーがそれほどではなくなっていた、という状況になり、みんなが使いやすいツールに馴染んでスピードアップして、サービスがリリースできるようになると良いのではないかと思うので、やはり始まりは人だと思いますね。
これは私が経済産業省に入ってから知った、長野県のDX戦略で使われている言葉で、もともとはアフリカの諺らしいのですが、「If you want to fast, go alone. If you want to go far, go together.(早く行きたければ、ひとりで行け。遠くまで行きたければ、みんなで行け。)」という言葉があります。
初期の段階でアーリーアダプターが少人数で先に行くのはありだと思います。そこで先頭の人が道を作っていくことは必要ですが、企業や組織全体でこれをやっていくのであれば、波に乗っている一部の人だけでは駄目で、遠くに行くには全員で同じビジョンに乗って、カルチャーを変えていくことが大事だと思います。
もちろん簡単ではありません。爆弾も踏むし、めげるし、先に行く人はいろいろなことがありますが、「2025年の崖」にあった通り、これは生き残りをかけた戦いだと思って私も挑戦していこうと思っていますし、皆さんにも先駆者として挑戦を続けていただきたいと思っています。
藤澤: ありがとうございます。次に平井さんからお願いいたします。
平井: デジタル化が進んでいる今の状況下では、こういったオンラインイベントも含め、情報や学ぶリソース、コンテンツがオンラインで非常に多く入手できる良い環境が整っていると思います。
とにかく少し触ってみよう、少し始めてみようと思ったとき、それをサポートできるコンテンツがたくさん揃っています。また、SIerさんの中には、お客様の内製化やカルチャー変革を支援するというビジネスモデルに変えてきているところもありますので、そういったリソースやサポートを使って、最初の一歩を踏み出していただければと思います。
藤澤: ありがとうございます。非常に盛りだくさんな内容でお送りさせていただきました。
最後にまとめさせていただきます。早川さんから「Xすべきは人の意識、行動」というお話がありましたが、これは平井さんのお話にも共通する部分が多く、テクノロジーが進化を続ける中で、人がそれをどう活用していくかがポイントになってきています。今はオンラインで学べるコンテンツなども溢れているので、そういったものを使いながら変化を怖がらずにチャレンジしていってほしい、という力強いメッセージをお二人からいただきました。
本日は「DXを成功に導く鍵−ローコードプラットフォームとは」というテーマで、マイクロソフトの平井さんと経済産業省の早川さんにご講演いただきました。ありがとうございました。
平井・早川: ありがとうございました。
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