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» 2021年09月02日 09時30分 公開

勤怠管理システムの利用状況(2021年)/前編

残業時間の上限規制における中小企業の猶予期間終了、コロナ禍をきっかけとした就労形態の多様化など、勤怠管理手法を見直す時期に来ている。企業の対応はどこまで進んでいるのか。

[キーマンズネット]

 少子高齢化や労働人口の減少といった日本が抱える社会問題を背景に、労働者の働き方に多様な選択肢を持たせ、企業にとっても生産性向上につなげる試みとして働き方改革が進められた。2019年4月から働き方改革関連法が順次施行されたことにより、勤怠管理方法を見直さざるを得なくなった。

 このように試行錯誤している中でコロナ禍が訪れ、多様で柔軟な働き方の実現が急務となった。就労実態に適した勤怠管理が求められるが、企業はどのような対応を採っているのだろうか。勤怠管理に関する企業アンケート調査(実施期間:2021年8月6日〜8月20日、有効回答数:412件)を通して実態を深掘りしていく。

 前編となる本稿では、勤務先でのテレワークの実施有無と勤怠管理システムの導入状況、導入目的などに焦点を当てて、アンケート結果を紹介する。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、あらかじめご了承いただきたい。

テレワーク実施率は2020年よりも減少 徐々にオフィス通勤に

 まず、勤怠管理状況について触れる前に現状の就労状況について尋ねた。ワークシフトが一つの課題となっている現在において、勤務先ではテレワークを実施しているかどうかについて聞いたところ、「全社的に実施」が44.7%、「一部の部門及び職種で実施」が35.7%となり、テレワークを実施しているとした回答を合計すると80.4%となった(図1)。

図1 勤務先でのテレワークの実施状況(n=412)

 この結果を2020年7月に実施した同様の調査と比較したところ、1年前に「テレワークを実施しているかどうか」を尋ねた結果、91.0%が「実施している」とし、2021年はわずかながら実施率が低下していた。内訳を見たところ「全社的に実施」している割合は微増している一方で「一部の部門で実施」が14.3ポイント減少し、もともと限定的なテレワークの実施にとどまっていた企業では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の強化と合わせて徐々に通勤を伴う勤務に戻している様子だ。

 次に、勤怠管理システムの導入状況を尋ねたところ、全体では82.3%が「導入済み」と回答した。2020年と比較すると1.7%と微増で大きな変化は見られなかった。引き続き、従業員規模500人以上の中堅〜大企業を中心に利用されている(図2)。

図2 勤務先では勤怠管理システムを導入しているか(n=412)

多様化する勤怠の打刻形式、2020年と比較してどう変わったか

 次に、導入済みの勤怠管理システムの導入形態や打刻形式に関する回答結果を見ていこう。

 まず導入方式は「パッケージソフト」が37.3%、「自社開発システム」が34.0%、「SaaS(Software as a Service)」24.9%で、それほど大きな差はなく回答が三分している状況だ(図3)。2020年7月の前回調査と比較したところ、パッケージソフトの利用比率に変化は見られなかったものの、SaaS利用割合が21.6%から2.3ポイント増加しており、自社開発システムから移行または併用している可能性がありそうだ。

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