クラウドERPとは、ERP(Enterprise Resource Planning)システムをクラウドで提供するもの。財務や会計、人事、生産、販売など企業経営の基幹業務を担う機能を網羅的に提供する。
企業は従来、各社に合わせて独自に作り込んだERPをオンプレミスで利用していた。2000年代のERP導入ブームを支えたSAPが同社の一部製品に関するサポート期限を2025年とした「SAP ERPの2025年問題」をきっかけに、同システムの全般的な脱レガシーが注目された。
その後同社は2027年までのサポート延長を発表したが、「SAP ERPの2027年問題」は団塊世代の一斉退職による人手不足を指す「2025年問題」や経済産業省が警鐘を鳴らしたいわゆる「2025年の崖問題」とともに企業ITの大きな課題として対策が必要とされ、それを契機にERPシステムのクラウドシフトが進んでいる。
ERPのクラウド移行は一般的に、既存システムの保守契約更新のタイミングで検討される。大きく分けるとクラウドERPの導入パターンは2種類、利用形態は3種類あり、既存業務の種類や企業の状況によって移行のベストプラクティスは異なる。
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