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» 2021年12月01日 07時00分 公開

テレワークでのRPA稼働で見えた、経営者の盲信

「DXのためにIT部門を従来の保守的な業務から開放すべきだ」と言われて久しい。業務のデジタル化や自動化といった取り組みが進む一方、テレワークによって現場で起きるIT部門の問題を、経営者が察知できていない可能性がある。

[キーマンズネット]

 RPA(Robotic Process Automation)は、2020年には幻滅期の底を脱して普及期に移ったとされる。今後はAI(人工知能)などとのテクノロジーを組み合わせた「ハイパーオートメーション」分野でのさらなる需要拡大が期待される。本連載(全5回)では“RPA活用の現在地”を探るため、キーマンズネット編集部が実施したアンケート調査(2021年9月16日〜10月8日、有効回答数378件)を基に、RPAの導入状況と社内各部署への展開状況、問題点や得られた成果など、RPA活用の実態を分析する。

 第3回となる本稿では、テレワークとRPAの現状を紹介する。RPAによる業務の自動化やテレワークがDXの「決まり文句」とされる一方で、新たな課題が現場に負荷をかけ、それに経営者が気付けていない可能性が見えた。

■連載目次

  • RPA離脱企業はここでハマった 「業務自動化しくじり企業」から学ぶ次善策
  • なぜRPA幻滅期の沼は深いのか――弱点から探る現実的な自動化の道

テレワーク環境下でも「順調稼働」しかし実態は……

 企業がRPAを導入するのは、ルーティン業務の自動化やヒューマンエラーの無効化によって人間がより創造的な業務に専念し、生産性を高めるためだ。コロナ禍以降、テレワークが普及した中では、非対面ビジネスへの注力による競合との差別化や先行者利益の獲得といった効果が期待される。

 そこで、テレワーク環境下におけるRPAの利用について聞いたところ、全ての業種や従業員規模、所属組織において「通常通り利用している」という回答が最大だった(図1)。

(図1)テレワーク環境下でもRPAを利用しているか(左:全体 / 右:従業員数5001人以上)

 特に目立つのが従業員数5001人以上の大企業で、74%超が「通常通り」と回答している。大企業は一般的にテレワークの導入も先行しているため、非対面ビジネスとRPAはうまくかみ合っているように見える。しかし、ハイパーオートメーションやテレワーク対応に視点を変えて活用状況を聞くと、様相は異なる。

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