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» 2021年12月23日 10時00分 公開

iPaaS(Integration Platform as a Service)の利用状況(2021)/後編

RPAによる自動化の範囲を拡大し、一気通貫の業務自動化を目指す「ハイパーオートメーション」の文脈でiPaaS(Integration Platform as a Service)の有用性がうたわれている。一部の企業は早くもRPAを補完するツールとして認知しているようだが、「プロセス自動化の業」とも言える不安要素があるようだ。

[キーマンズネット]

 キーマンズネットは2021年11月19日〜12月11日にわたり、「iPaaS(Integration Platform as a Service)の利用状況」に関するアンケートを実施した。iPaaSとは、オンプレミスやクラウドの別を問わず、複数のシステムの統合に必要な各種機能を提供するクラウドサービスを指す。

 近年、「iPaaS」という用語を頻繁に耳にするようになった。その背景にはSaaSとSaaS、あるいは既存のオンプレミスシステムとSaaSを連携させたいというニーズの高まりがあるようだ。近年は業務を一気通貫で自動化する「ハイパーオートメーション」の盛り上がりとともに、RPA(Robotic Process Automation)を補完するツールとして紹介されることもある。前編では、iPaaSの導入率や普及の可能性を紹介したが、後編では業務の自動化を実現するオートメーションツールとしてどれほどニーズがあるのか、どのような不安要素があるのかを明らかにする。

「一部だけ自動化」が多数、本当にそれでいいのか?

 業務の自動化がどのくらい進んでいるのかを聞いた結果、「全ての業務を自動化している」(1.6%)、「ほとんどの業務を自動化している」(10.7%)、「一部の業務を自動化している」(50.0%)をまとめて62.3%が業務の自動化を実施していることが分かった(図1)。特に従業員規模が1000人を超える企業においては約8割が何らかの形で業務を自動化していた。

図1 業務自動化の状況

 自動化の手法としては「ワークフローツール」が55.3%、「Excelマクロによる集計」が39.5%、「RPAやAI技術を使った自動化」が30.3%で、iPaaSなどの「SaaS連携ツール」による自動化は13.2%だった(図2)。N数が少ないので参考値となるが、RPAやAI技術を活用した業務自動化は企業規模が大きいほど実施率が高い傾向にあった。

図2 業務自動化の実現方法

 関連して業務自動化の課題も聞いた。最も多かったのは「一部の業務しか自動化できずスケールしない」(36.8%)で、「スキルを持った人材がいない」(31.6%)、「ツール導入のコストがかかる」(23.7%)、「部分最適のツール導入によって自動化のプロセスがサイロ化している」(19.7%)と続いた(図3)。

 最も回答率が高かった「一部の業務しか自動化できず全体最適を図ることができない」については、RPAにまつわる課題として話題に上る。原因はさまざまだが、導入後に「エラーが発生して安定稼働できない」「ロボットが増えるにつれえ統制が効かなくなる」といった問題を抱えたために、横展開が進まないというケースはよく耳にする。他にも開発の工数や、ライセンス・保守のコストがかさむことで思ったような費用対効果を得られず、結局は局所的な業務自動化に止まることもある。

図3 業務自動化の課題

 こうした業務自動化の課題をふまえ、より広範囲な自動化を目指す際に有用なオートメーションツールとしてiPaaSを押し出す動きがある。iPaaSは、APIを活用して連携を実現する。RPAのように人間のデスクトップ作業をシナリオとして倣うものではないため、UI変更などに伴うエラーの発生や処理速度の問題にも対応できると言われる。「RPAの代替」ではなく、得意分野が異なる自動化ツールの1つとして活用することで、業務自動化の範囲を拡大するとして期待を持たれている。

 実際に、iPaaSの導入目的として約2割が「RPAのリプレースもしくは補完」と回答しており、業務自動化の分野における有効性を認めている企業もあるようだ。

図4:iPaaS導入の目的

RPAの悲劇が再び「プロセス自動化の業」

 業務自動化による全社最適を推進していくにあたり、iPaaSへの注目が高まることが予想される。iPaaSを選定・活用する際に重視するポイントや活用に向けての懸念点を調査した。「RPAの二の舞」を懸念する声も寄せられた。

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