世界的に退職者の増加トレンドが続く中、人事担当者は従業員の離職を防ぐためにあらゆる手を尽くしている。従業員が企業で働き続けたくなるような特典には、例えば福利厚生の強化や給与の向上、休暇の増加などがある。
従業員も企業を選ぶ「大離職時代(the Great Resignation)」の中で注目されるのが「ステイインタビュー」だ。退職者の引き留めを目的として人事担当者が従業員と1対1で面談し、従業員が会社や自分の役割について何を重視しているのか、また、何が従業員を退職へと向かわせるのかをより深く理解するための方法だ。
米国でクラウドベースの給与管理や人的資本管理ソフトウェアを提供するPaylocityで企業人材戦略シニアディレクターを務めるケイト・グリマルディ氏は、HR Diveに対して「大量離職時代(the Great Resignation)の影響でステイインタビュー(退職者を引き留める面談)が再び流行する可能性がある。雇用者はこの面談を奥の手ではなく道具の一部として常に利用するべきだ」と述べる。
一般的に「退職者の引き留め面談」とは、退職を申し出た従業員から「何が問題なのか」を聞き出すものがイメージされる。しかしステイインタビューは、退職の意思表示をしていない従業員に対して定期的に実施し、個人や組織が抱える問題を可視化して対処するための面談を指す。効果的なステイインタビューの実施は退職希望者の引き留めにもつながる。
しかし、従業員に圧迫感を与えるような面談になってしまうと、多少なりとも組織や業務に不満がある従業員やすでに退職を考えている従業員は、本音を打ち明けなくなってしまうだろう。グリマルディ氏によると面談のアプローチ方法は次の2通りあるという。
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