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» 2024年02月12日 07時00分 公開

信頼を失う求人の特徴 この文言を入れてはいけない

求職者が低評価する求人には共通の特徴があることが分かった。また、ある文言が入っている求人に対しては「雇用主を信頼できない」と評価する傾向が強かった。

[Carolyn CristHR Dive]
HR Dive

 求人広告には改善の余地が大きい。研究によると、求職者が「不誠実」「虚偽」「ばかげている」と評価する求人には共通の特徴があることが分かった。

 また、ある文言が入っている求人に対しては「雇用主を信頼できない」と評価する傾向が強かった。頻繁に見かける、「入れてはいけない一文」とは。

企業に悪影響を及ぼす求人の条件

 ワシントン州立大学の調査によると、求人広告へ給与の額を明記しなければならないと雇用主に義務付ける州が増えている(注1)。また、給与の幅が広い求人は応募者を遠ざけ、採用に悪影響を及ぼす可能性があるという。例えば、5万8100ドルから15万2500ドルという給与幅の広い広告に対して、研究への参加者は「疑念」および「信頼の欠如」といった印象を抱き、その範囲の広さを「不誠実」「虚偽」「ばかげている」と評価する者もいた。

 研究の著者であり、同大学が運営するビジネススクールCarson College of Businessの研究者でもあるクリスティン・クーン氏は次のように述べた。

 「給与の幅を広告に含めるか含めないかの選択だけではなく、どのように報酬に関する情報を伝えるかが重要だ。少なくともこの研究では、非常に広い幅を持たせることは、潜在的な応募者に否定的なシグナルを送る可能性があると示された」

 『Journal of Applied Psychology』に掲載されたこの研究では(注2)、「非常に曖昧な」給与幅に対する人々の反応を理解するために、3つの実験で検証された。各実験で参加者は、5万ドル以上の幅のある広告と1万ドルの幅の広告という異なる広告を目にし、雇用主に対する認識を調べた。

 参加者は給与の幅が広い求人広告に否定的な反応を示し、「雇用主を信頼できない」と評価する傾向が強かった。この傾向は大学生、大卒者、最近就職活動をしている人などさまざまな参加者に共通して見られた。

 また、給与幅の広さをどのように説明するかによっても、参加者の反応は変わった。例えば、給与幅の広さに関連して、広告に「求職者の資質次第」という文言が含まれていた場合、参加者はその企業にますます魅力を感じなくなった。一方で、求人広告に客観的な説明があり、求職者の地域によって金額が変わると書かれていた場合、参加者はその雇用主に良い印象を持った。

 クーン氏は、次のように述べた。

 「雇用主に柔軟性を与えつつ、潜在的な応募者に対して否定的なシグナルを送らない、ちょうど良い給与幅というものが存在するのだろう。また、法的には予想される給与幅を広告に掲載する必要があるかもしれないが、雇用主と求職者は交渉することもできる」

 2023年8月のIndeedのデータによると、現在Indeedに掲載されている米国内の求人広告の約半数が給与の透明性を打ち出しており(注3)、これまでで最も高い割合だという。給与開示法を制定する州や都市が増えるにつれて、この割合は上昇するだろうと予想されている。

 給与に関するデータを扱うPayscaleの調査によると、一般的に給与の透明性は従業員の定着率を高め(注4)、離職率を低下させる。報告書によると、報酬の透明性を高めるために、企業は「給与がどのように決定され、なぜ市場競争力があるのか、どのようにして給与を上昇させることができるのか」を伝える必要があるという。

 従業員が担当している現職と同じ内容のものが、求人広告に掲載される場合、給与の透明性の原則は特に重要だ(注5)。雇用主は、従業員から質問を受けることを予想し、人材を引き付けるだけでなく、維持するために給与に関する決定について話し合えるように準備しておく必要がある。

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