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Microsoft Copilotの導入費用を上回る生産性を上げるためには

Microsoft Copilotユーザーの70%が「生産性が向上した」、68%が「仕事の質が改善した」という。全社展開して「Copilot導入費用を上回る生産性」を得るにはどうしたらいいか。

» 2024年02月27日 08時00分 公開
[キーマンズネット]

 Microsoftが2023年12月にリリースした「Microsoft Copilot」は、「Microsoft 365」の業務アプリケーションを有効活用するための支援AIだ。同社の調査によれば、Copilotユーザーの70%が「生産性が向上した」、68%が「仕事の質が改善した」と回答した。

図1 Microsoft Copilotの効果(出典:Microsoftの調査資料

 人材不足に悩む企業にとって従業員の生産性向上は喫緊の課題だ。多様な働き方が求められる今、従業員それぞれが高い生産性を発揮できる労働環境を整備するための施策が求められる。

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 Copilotを使えば、文書のたたき台になる下書き作成や長文の要約、プレゼンテーション資料の作成補助、欠席した会議のキャッチアップなどが期待できる。従業員の作業時間やパフォーマンスを分析して改善のヒントを得られもする。

 では、全ての従業員が自発的にCopilotを活用できるだろうか。PwCコンサルティングの調査によれば「生成AI活用において、多くの企業がスキルやノウハウを持った人材の不足を課題視」している。同社は「Microsoft Copilot for Microsoft 365」を活用した従業員の生産性向上を支援するコンサルティングサービスの提供を開始した。

 Copilotの導入効果を最大化し従業員全員の生産性を向上させるには、従業員個人にフォーカスした働き方のTo-Be像(あるべき姿)を正しく描き、業務プロセス改善やセキュリティ整備、ガバナンス・利用ルール策定、To-Be像に合わせた活用方法の教育などが求められる。

 PwCコンサルティングは、企業の現状やニーズに応じた課題発掘から解決への仮説立案、展開方針検討、利用の定着化、最終的な課題解決までCopilot導入効果の最大化を目指す。

 まず個人業務にフォーカスを当て、Copilotに任せられる業務の選定、To-Be像の仮説立案を実施する。次にCopilotのPoCを実施するために必要なデータ、セキュリティ、ガバナンス、教育コンテンツを整備し、PoCにおける導入効果測定を経て費用対効果を算出する。

 Copilot定着化フェーズでは、PoCでの成功事例の横展開を図り、企業ごとに導入すべき部門と業務を、費用対効果を基に継続して評価する。ユーザーに適切な教育を継続実施することで導入効果の最大化を図る。最終ゴールは「Copilot導入費用を上回る生産性を個人ごとに確保し、全体的な企業価値の最大化」だ。

図2 Copilot活用に向けた5ステップの支援(出典:PwCコンサルティングのリリース)

 PwCコンサルティングは、「当社が従来強みとする企業のビジネスやMicrosoftテクノロジーの深い理解と豊富な支援実績から得られる知見と、生成AI活用/AIガバナンス領域における専門性を基に従業員一人ひとり、また業種ごとの個別の業務課題に対応し、生産性および企業全体の競争力向上を支援する」とする。

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