Switch 2の値上げが発表された時は、「仕方ない」という受け止め方も少なくなかった。一方、Steam Deck OLEDの値上げにはユーザーや海外メディアから厳しい声が上がった。どうやら単純に「値上げしたから」という話ではないようだ。
米国のValveが運営する「Steam」は、世界最大級のPCゲームプラットフォームとして知られている。大作タイトルからインディーゲームまで数万本もの作品が配信されており、多くのPCゲーム愛好家ならご存じだろう。
そのValveが手掛ける携帯型ゲーミングPC「Steam Deck OLED」も高い人気を誇る。見た目はNintendo Switchに近いが、中身は本格的なゲーミングPCだ。そんなSteam Deck OLEDが今、大幅な値上げによって避難されている。近ごろは、ゲーム機や電子機器の価格改定は珍しくない。実際、「Nintendo Switch 2」(Switch 2)の値上げも大きな話題となった。だが、Steam Deck OLEDはユーザーや一部メディアから「この値上には何かある」と疑いの声が上がっている。
なぜSwitch 2の値上げは「まあ、仕方ないか」と受け止められる一方で、Steam Deck OLEDの値上げには疑問の声が集まっているのだろうか。どうやら単純に「値上げしたから」という話ではなく、価格改定のタイミングや規模だけでは説明しきれない事情があると言われている。
Steam Deck OLEDの値上げが発表されたのは2026年5月27日のこと。ここ数カ月にわたり深刻な品薄状態が続いていたこともあり、再販自体は多くのユーザーに歓迎された。だが、併せて公表された新価格は大きな衝撃だった。
Steam関連情報を専門に扱うWebメディアの「Boiling Steam」も、この価格改定を大きく取り上げた。2026年5月28日に掲載された「Valve Takes Crazy Pills and Jacks Up Steam Deck Pricing」では、運営元であるValveの判断を厳しく批判している。
記事によると、Steam Deck OLEDの512GBモデルは549ドルから789ドルへ、1TBモデルは649ドルから949ドルへ値上げされた。値上げ幅はそれぞれ240ドル、300ドルとなり、いずれも4割を超える価格上昇となる。
一般的には、AIデータセンター需要の拡大などによる半導体や部材価格の高騰が要因として考えられる。だが、Valveは今回の価格改定について具体的な説明をしていない。そのため記事では、単純に部材コストの上昇だけで説明することは難しいと指摘している。
その根拠として挙げられたのが、2025年10月に発売された「ROG Xbox Ally」だ。同製品は「Windows 11」を搭載するポータブルゲーミングPCで、Steam Deck OLEDと競合する立場にある。ゲームプラットフォームこそ異なるものの、「高性能なPCゲーム環境を携帯機に凝縮する」という基本コンセプトは共通している。さらに性能面ではROG Xbox Allyが優位とされる一方、発売時の999ドルから価格変更は行われていない。こうした状況から、記事の執筆者であるekianjo氏は「Valveが利益拡大の好機を狙っている可能性がある」との見方を示している。
また、Valveが販売するSteam Deckのリファービッシュモデル(整備済み中古品)も値上げの対象となった。512GBモデルは629ドル、1TBモデルは759ドルへ改定された。新規の部品調達が不要なリファービッシュ品まで価格が引き上げられたことについて、記事では強い疑問が呈されている。ekianjo氏はこれを「原油価格の上昇を理由に、以前から在庫していたガソリンまで値上げするようなもの」と例え、厳しく批判している。
さらに記事では、日本市場にも言及している。掲載時点では日本向けSteam Deck OLEDの価格は512GBモデルが9万9800円、1TBモデルが11万4800円で据え置かれていたものの、長期間にわたる品薄状態が続いていると指摘していた。その後、2026年6月1日に販売代理店のKOMODOが価格改定を発表。512GBモデルは13万7980円、1TBモデルは16万7980円となり、日本市場でも大幅な値上げが実施されることとなった。
記事では、949ドルとなった1TBモデルの価格が「PlayStation 5 Pro」の899.99ドルを上回る点にも注目している。その上で、「この価格帯であれば、より高性能なROG Xbox Allyを購入し、ポータブル版SteamOSやBazzite、CachyOSを導入した方が魅力的ではないか」との見解を示している。
また、最近価格が改定された「Nintendo Switch 2」についても触れている。米国市場では449ドルから499ドルへ約11%の値上げとなったが、Steam Deck OLEDのケースと比較すると上昇幅は小さく、一定の合理性があると評価している。
さらに記事では、Valveが今後投入するとうわさされる据え置き型ゲーミングPC「Steam Machine」にも言及した。今回の価格戦略が将来的なハードウェア展開に悪影響を及ぼす可能性があるとの懸念を示している。ekianjo氏はSteam Machineの価格が1000ドルを超える可能性に触れ、その価格帯では市場の支持を得るのは容易ではないとの見方を示した。
一方で、値上げ後もSteam Deckへの関心は依然として高く、再販のたびに品薄状態が発生する状況が続いている。これはPCゲーム市場におけるSteamブランドの強さを示すものと言えるだろう。ただし、今回の大幅な価格改定がSteamハードウェア事業、さらにはSteamエコシステム全体にどのような影響を及ぼすのかについては、今後も注目されそうだ。
上司X: Valveの「Steam Deck OLED」が、突然の大幅値上げでユーザーもメディアもビックリ、という話だよ。
ブラックピット: しかも、2026年に入って早くも2回目の価格変更、というか値上げということですね。
上司X: ああ。スペック自体は発売時から変わっていない。
ブラックピット: んー。やっぱり部品調達コストの高騰が理由だと思いたいところですが……。
上司X: なら、さすがにリファービッシュモデルの値上げは許容できないだろう?
ブラックピット: 確かに。新品ならともかく、再生品ですからねえ。Appleもリファービッシュ製品を販売してるけど、新品価格より高いってことはないですよね。
上司X: だな。まあ、俺は今現在Steam Deckを欲しいと思っていないから、様子見でいいんだけどね。老眼気味の俺には携帯ゲーム機はキツい(笑)
ブラックピット: 僕は欲しいんです! 日本国内でもついに値上げの波が来たんですよ! そうなると逆に買いたい欲がマシマシです! でも、さすがに1TBモデルが17万円するのは……。
上司X: 価格が上がってさらに買いたくなるって理屈はよく分からないが(笑)。ゲーマーの性(サガ)ってやつかね。まあ、Switchの市場に比べたら、携帯ゲーミングPCの市場なんてのはだいぶ小さいだろうから、今後もこういう製品が続いてほしいなら、応援の意味で買うのもアリかもしれないな。買ったらちょっとだけでいいから触らせてくれよな。
年齢:36歳(独身)
所属:某企業SE(入社6年目)
昔レーサーに憧れ、夢見ていたが断念した経歴を持つ(中学生の時にゲームセンターのレーシングゲームで全国1位を取り、なんとなく自分ならイケる気がしてしまった)。愛車は黒のスカイライン。憧れはGTR。車とF1観戦が趣味。笑いはもっぱらシュールなネタが好き。
年齢:46歳
所属:某企業システム部長(かなりのITベテラン)
中学生のときに秋葉原のBit-INN(ビットイン)で見たTK-80に魅せられITの世界に入る。以来ITひと筋。もともと車が趣味だったが、ブラックピットの影響で、つい最近F1にはまる。愛車はGTR(でも中古らしい)。人懐っこく、面倒見が良い性格。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。