Excelやスプレッドシート属人化したファイルが発生しやすい。そのような実情を把握するために、NTTデータビジネスブレインズは調査を実施した。表計算ソフトへの不満・懸念はどのようなものがあるのだろうか。
Excelやスプレッドシートは使いやすく表計算ソフトとして需要がある一方、「誰が作ったか分からない複雑な関数」「前任者しか触れないファイル」といった属人化したファイルが発生することが起こりやすい。
そのような実情を把握するために、NTTデータビジネスブレインズでは調査を実施した。調査対象は、営業事務として3年以上の実務経験を持つ221人で、Excelやスプレッドシートの属人化に関する実態を問う設問を投げかけた。表計算ソフトへの不満・懸念はどのようなものがあるのだろうか。
日常業務での使用状況は、「ほとんどExcelやスプレッドシートを使用してる」は48.4%、「一部でExcelやスプレッドシートを使用する」は43.4%で、利用者は9割を超えた。「使用していない」は8.2%だった。
誰が作ったか分からないマクロや複雑な関数の解読や修正で苦労した経験は、「よくある」が12.1%、「たまにある」が52.1%となり、計64.2%を占めた。「あまりない」は26.3%、「全くない」は9.5%だった。前任者が残したマニュアルのないファイルを「だましだまし」使う状況も、「よくある」12.6%、「たまにある」49.5%で計62.1%に達した。
自分、もしくは特定の担当者が休むと業務が回らないと感じるかどうかについての設問では、「常に感じる」が8.6%、「時々感じる」が43.7%で、計52.3%だった。「あまり感じない」は31.5%、「全く感じない」は16.2%となった。もっと効率的な方法があるはずだと思いながらも定型業務に追われて改善へ着手できない状況は、「強く感じる」が15.5%、「やや感じる」が56.5%で計72.0%となった。
複数人で同じExcelやスプレッドシートを共有、編集する際に、不便と感じることを問う設問では(複数回答)、「『読み取り専用』になり作業が中断する」が33.2%で首位だった。その他、「最新版がどれか分からなくなる」(30.6%)、「関数が入っているセルがわかりにくい」(28.6%)、「コピペで書式が崩れる」(25.0%)が続いた。「誰がどこを更新したか履歴が追えない」「フィルタを1人が変えると全員に影響する」との回答は各20.4%だった。「表記ゆれが発生する」と「行の挿入・削除で数式・参照がずれる」は各16.8%、「プルダウンや入力規則が壊される」は13.3%。「特に不便を感じることはない」は15.8%だった。
データ量が多いファイルでフリーズや強制終了に時間を奪われる頻度は、「ほぼ毎日」が8.8%、「週に数回」が21.1%、「月に数回」が23.7%だった。「半年に数回」は9.8%、「ほとんどない」は26.3%、「全くない」は10.3%となった。月に数回以上を合計すると53.6%となる。
Excelやスプレッドシート作業が原因の残業や持ち帰り作業は、「発生していない」が43.8%だった。発生する層では「1時間未満」(12.5%)、「1〜5時間未満」(20.8%)、「5〜10時間未満」(18.2%)、「10時間以上」(4.7%)となっている。月5時間以上の回答は22.9%を占めた。
コピペや転記、集計、表記ゆれの手直し、関数修復、エラー原因の確認などに費やす月当たりの時間は「1〜5時間未満」が28.3%、「1時間未満」が24.5%、「5〜10時間未満」が17.9%、「10時間以上」が4.3%だった。「作業は発生していない」は25.0%で、75.0%が何らかの手作業やデータ修復に時間を費やす結果となった。
同社は、Excel・スプレッドシートが営業事務に広く使われる一方で、マクロや関数のブラックボックス化、マニュアル不足、担当者への業務集中、共同編集時の不便などが課題として表れたとまとめた。改善の必要性を感じても着手しにくい状況を踏まえ、ファイル中心の管理からデータベースで業務を管理する仕組みへの転換を選択肢として示した。
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