従業員の生産性を監視する企業が被る損害とは
従業員の仕事ぶりを監視することには注意が必要だ。監視ではなく、「あること」を実施する企業は、しない企業と比較して11倍もリテンション率が高い傾向にあるという。
ハイブリッドワークの導入により、企業はオフィスから離れた場所での従業員の生産性を懸念するようになった。しかし、企業が「その不安を解消するための些細な指標」を追うことは注意が必要だ。Microsoftのモダンワーク担当コーポレートバイスプレジデントが9月22日に投稿したブログ記事(注1)は、同社の新しい研究結果を伝えている。
Microsoftの調査によると(注2)、87%の従業員が「生産的に仕事をしている」と答えた一方で、85%のリーダーは、「従業員が生産的であるという確信が持てない」と答えている。この断絶は、企業が従業員からのフィードバックを得られていない「傾聴の問題」を反映している可能性があるとMicrosoftは述べている。調査対象となった企業の57%は、「従業員のフィードバックをほとんど、あるいは全く収集していない」という。
従業員監視の怖すぎる弊害 むしろ必要なのは○○だった
注目すべきは、生産性を確保するためにオフィスに戻るという呼びかけが聞き入れられない可能性があることだと、この調査は伝えている。
調査対象の従業員の約4分の3が「会社の期待以外にオフィスに行く妥当な理由」が必要だと答えているが、84%は同僚に会えるのならオフィスに行く気になるとしている。
一般的に従業員の働きぶりをリモートで監視することは合法だが(注3)、厳重な監視は士気を損なう可能性があると、2021年に発表されたセント・アンドリュース大学のレポート(注4)は述べている。過度な監視は、従業員の抵抗、仕事への満足度の低下、ストレスの増加、組織へのコミットメントの低下、離職の可能性を高める可能性がある。
むしろ、従業員からのフィードバックを募り、それに応えることは、特に人材市場が逼迫している状況では、リテンションの向上に不可欠なことかもしれない。Perceptyxが4月に行った調査では、フィードバックに対応する企業は、対応しない企業に比べて11倍も高いリテンション率を示している(注5)。
近年、従業員のフィードバックに関しても大きな変化があった。 Perceptyxによると、2014年の調査では、年に1回以上従業員へのアンケートを実施している企業はわずか18%だった。しかし、2022年には60%以上の企業が「少なくとも四半期に一度」は従業員に調査を実施していると答えている。
出典:Be wary of employee monitoring to assuage leader angst, Microsoft says(HR Dive)
注1:Bridging the employer-employee disconnect
注3:Mailbag: Is remote work monitoring legal?
注4:Pandemic-driven employee surveillance may hurt retention, EU report says
注5:Employees that don’t feel heard will leave, report suggests
© Industry Dive. All rights reserved.
HR Dive
米国でビジネスジャーナリズムに特化した記事を掲載するIndustry Diveの、人事系連載「HR Dive」の記事一覧です。
この記事の著者
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
C言語は「危険」と言われても、専門家が「使う価値は十分にある」と言うワケ:900th Lap
-
2
M365 Copilot全庁展開で月2000時間削減 現場がAIを「使いたくなる」習慣化の仕組み
-
3
かんぽ生命が営業報告を50分→10分に AI時代に見直すべき「データ入力」の仕組み
-
4
損保ジャパン、2万人の「Gemini活用」どう管理? 推進者が語る「リスク回避」の仕組み
-
5
Claude Codeに「仕事を丸投げ」して事故らないための基本運用ルール
-
6
6TBファイルのサーバ移行、M365ユーザーの八雲町がSharePointでなく「あえてBox」の理由
-
7
「カスハラ対応」を個人に任せない 取手市がAIで変えた窓口業務
-
8
「Claude」3倍高速化の裏で、Anthropic開発者が「あえてしなかったこと」:899th Lap
-
9
社員の「セキュリティ訓練」、他社はどの程度やっている? 気になる隣の実施状況
-
10
20年物の基幹システム刷新に、マクロミルがあえて「全てを変えない」と決めた理由
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー