“越境”するランサムウェア攻撃、アナリストが語る脅威動向の変化

調査によれば、米国拠点の企業は依然としてランサムウェア攻撃者の最大の標的だが、被害の規模は縮小傾向にあるという。そこから読み取れる攻撃傾向の変化とは。

 2021年5月に発生したColonial Pipeline(注1)とJBS(注2)に対する大規模なサイバー攻撃を受けて、米国の政府機関と規制当局、産業界はセキュリティ対策の強化に積極的に取り組み始めた。

米国のランサム被害が減少傾向、攻撃者の「標的」に変化

 格付け機関であるMoody’s Investors Serviceのリロイ・テレロンゲ氏(バイスプレジデント兼サイバーリスクシニアアナリスト)は、Moody’sのイベント(注3)で「ランサムウェアは単なるビジネスの問題ではなく、多くの人々に影響を与える国家安全保障問題である。Colonial PipelineとJBSへの攻撃は“目覚ましコール”だ」と語った。

 米国ではサイバー攻撃に伴う金銭的なリスクを減らそうと取り組みを進めるが、一向にインシデント数は減っていない。一方で、米国企業を襲う世界のランサムウェア攻撃の比率は減少傾向にある。Moody’s傘下のRMSの調査によれば(注4)、ランサムウェア攻撃のうち米国を標的としたものは、2020年は65%だったのに対して2022年は46%に減少した。

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