“もう限界”だったNASからの脱却、脱ファイルサーバしたらAI活用も進んだ企業の話(1/2 ページ)

社内外に点在する構造化・非構造化データ。東京センチュリーは抜本的な情報基盤の改革に踏み切った。煩雑なNASの運用から脱却し、ガバナンス強化と生産性向上、さらには生成AI活用を視野に入れた取り組みの推進を決めた。

東京センチュリー 檀ノ原 浩氏

 国内リースとオートモビリティ、ファイナンスサービス、国際事業、環境インフラの5つの事業を中核に事業を営む東京センチュリーは、2027年までの中期経営計画においてデジタルトランスフォーメーション(DX)を基本方針に掲げている。その第一歩として、同社は社内情報の統合管理に着手した。プロジェクトの立ち上げから現在に至るまでの道のりを東京センチュリーの檀ノ原 浩氏(IT ・事務部門スペースIT推進部長)が語った。

煩雑化するNAS運用、ナレッジ集約の解決には“これしかなかった”

 東京センチュリーでは、基幹系・情報系システムからコミュニケーションツール、ファイルサーバに至るまで多様なシステムが稼働しており、ネットワークアクセスは社内外にまたがり、複雑な構成を取っていた。社内には構造化・非構造化データが混在し、NAS(Network Attached Storage)と「Google Drive」「Box」、各種業務システムなど複数の保存先に分散していた。コンテンツ保管場所の散在と情報共有手段の乱立が効率的な情報検索を妨げるとともに、セキュリティリスクを高める要因となっていた。

 2017年頃まで利用していたNASはすぐに容量が逼迫(ひっぱく)し、その都度容量の追加やファイル整理を繰り返していた。仮想化ストレージや重複排除機能を備えたNASに切り替えることで一時的な改善を図ったが、根本的な課題解決には至らなかった。

 NAS運用における課題は大きく分けて4つあった。第一に、コストや業務継続性に関する懸念。第二に、情報セキュリティおよびガバナンスの強化が求められる点。第三に、生産性・業務効率の改善効果が限定的であること。そして第四に、イノベーションの創出とスピーディーな業務の遂行に対応しにくい点だ。

 こうした課題を背景に、東京センチュリーは運用が煩雑なNASから脱却し、情報の一元管理とファイル共有・コラボレーションの抜本的な改革に踏み切る決断をした。

 基本方針として掲げたのが、社内外を問わずファイルの共有とコラボレーションを高度化し、モバイル環境にも対応可能な柔軟な業務基盤を構築すること。加えて、精度の高い全文検索による情報アクセス性の向上とセキュリティ対策やガバナンス強化を重視した。情報資産の保全においては、データの保管先を国内に限定し、安全性とコンプライアンスの両立を図ることも重要だった。

 これらの条件全てを満たすツールを見つけるのは容易ではなかった。

印刷する
SNSでシェア

事例で学ぶ! 業務改善のヒント

この連載の記事をもっと見る

この記事の著者

関連記事

こんなメディアも見られています

キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。

無料会員登録
最新情報をいち早くチェック!

製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます(メディアごとに文章は変更)

いますぐ無料会員登録

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9

キーマンズネット SNS

X @Keymansをフォロー

インフォメーション

キーマンズネットをフォロー