中小企業情シスのITアプリ利用実態、シェア上位の現状は
ノークリサーチは中堅中小市場の情報システム職責者を対象とした「文書管理・クラウドストレージのシェア動向と課題」に関する調査結果を発表した。該当企業のITアプリ導入状況や抱えている課題などを解析している。
中堅・中小市場を対象とした「文書管理・クラウドストレージのシェア動向と課題」に関する調査結果が発表された。
調査はIT市場専門調査を行っているノークリサーチよる「2025年版 中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」を元にしたもの。年商5億から500億未満の中堅・中小企業を対象に、情報システムの導入や運用などの権限を有する職責者に対して実施した。有効サンプル数は1300社。
調査結果では、導入済みの文書管理等サービスについての年商別社数シェアについてなどのデータが分析されている。
シェア上位は「Microsoft 365」「DocuWorks」など、製品タイプはばらける
調査のうち、導入済みの文書管理やオンラインストレージサービスの社数シェアについての質問では、「Microsoft 365(Office 365)」が20.1%で1位、「DocuWorks」が19.4%で2位、「eValue NS/V/Air(SMILE Vも含む)」が16.7%で3位となっており、それ以降は「Ridooシリーズ」10.8%、「imageWARE Dooument Manager」10.2%、「SharePoint Server」8.7%、「Google Workspace」8.5%など、おおむね1割以下で多くの製品やサービスがシェアを分け合う状況となった。
Microsoft 365はクラウドストレージ、DocuWorksはオンプレミスの文書管理システムが出自(現在はクラウドサービスにも対応)、eValue NS/V/AirはERPと統合した文書管理システム(クラウドも選択可)といったように、上位3位には異なる3タイプの製品やサービスが混在している。
ノークリサーチは、業務アプリケーション分野の中でも文書管理やオンラインストレージサービスの担う役割は、文書データ管理や保管、共有など比較的シンプルであるが、文書データは企業活動の根幹を成す要素でもあるため、どのような製品やサービスが広く受け入れられているのか、現状を把握しておくことも大切だとしている。
中堅中位企業層では導入サービス変更予定が3割超、年商規模で訴求を
文書管理やオンラインストレージサービスの導入状況を年商別に集計した結果では、導入状況を「導入済み:継続」「導入済み:変更」「未導入:新規予定」「未導入:予定なし」に分けて集計した。
「導入済み:継続」と「導入済み:変更」の合計は年商規模が大きくなるにつれて高くなった。中堅企業層の年商50~300億円では、「未導入:新規予定」が2割超存在し、なかでも「導入済み:変更」も3割超である年商100~300億円の中堅中位企業層が最も有望な訴求対象と考えられる。
年商300~500億円の中堅上位企業層では「未導入:新規予定」が1割強にとどまっており、ベンダーや販社、SIerにとっては更新や刷新が主体となる点にも注意が必要だ。
中小企業層の年商5~50億円の中では、年商規模が低めであることによって企業数も多く、かつ「未導入:新規予定」が24.0%と最も高い点から、年商10~20億円の企業層が有望となる。
年商5億円未満の小規模企業層は企業数が多いものの、「未導入:予定なし」が65.5%と過半数に達する。そのため、訴求の際には多数のユーザ企業に効率的にアプローチ可能かつ、成約率が低くても継続できる販売チャネルが必要となる。
「期限切れ文書の破棄漏れ」が着目すべき課題に
また、調査レポートでは文書管理やオンラインストレージサービスについて現時点で抱えている課題についても、集計分析を行っている。
文書の管理や分類に関する課題に関しては、「文書の属性情報(日付など)に基づく管理台帳の作成が大変」が16.0%、「文書内容に基づく適切な分類を行うことが難しく、作業も大変」が17.2%に対して、「期限切れ文書を特定して破棄する処理が漏れてしまいやすい」が22.0%と高めになっている。
「期限切れ文書を特定して破棄する処理が漏れてしまいやすい」の回答割合を年商別に集計したデータでは、年商5~10億円および年商50~100億の層で、周辺の年商帯と比べて回答割合が低くなっている。
ノークリサーチは、これら2つの年商帯では「期限切れ文書の破棄漏れ」の課題意識がやや低いため、解決策を訴求することでのアピールを進める際には注意が必要となるとしている。
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