「サプライチェーン攻撃」に関する調査(2026年)/後編

結局、“チェックシート”が最強だった 179人が明かした、サプライチェーン攻撃対策の現場

サプライチェーン攻撃対策では、取引先や委託先への確認をどう定着させるか、自社側の認証や接続管理をどこまで見直すかが大きな論点になる。一度きりのチェックで終わらせるのか、契約や運用にどう組み込むのかで対応の質は変わってくる。

 サプライチェーン攻撃への対策は、インシデント時の対応だけでは不十分だ。平時から自社のセキュリティを強化するのはもちろん、取引先や委託先の評価、契約時の要件設定、外部接続管理、インシデント時の初動整理など考えるべき項目は多い。こうした中で、対策を進めている企業は何を実施し、次にどこを強化しようとしているのか。

 キーマンズネットでは「サプライチェーン攻撃に関する調査」(実施期間:2026年4月8日~4月24日、回答件数:179件)を実施した。前編に引き続き、後編では、実施済み対策や今後強化したい項目、取引先や委託先に対する確認運用、さらにフリーコメントで寄せられた成功と失敗の事例を基に、これから対策を進める企業にとって有効だと思われるポイントを読み解いていく。

対策で多かったのは「チェック」「管理」「契約」の3本柱

 はじめに、実施済みのサプライチェーン攻撃対策を聞いたところ、最も多いのは「取引先や委託先に対するセキュリティチェック」で37.6%だった。次いで「資産管理や台帳の整備」(24.7%)、「契約時のセキュリティ要件設定」(24.7%)、「バックアップや復旧手順の整備」(20.8%)、「脆弱性情報の継続的な収集」(19.7%)が続いた(図1-1)。

図1-1:実施済みのサプライチェーン攻撃対策

 並んだ項目を見ると、2026年4月時点では「相手先の状況を確認する」「管理対象を整理する」「契約や要件に落とし込む」といった取り組みが目立つ。前編で、企業が特に懸念している対象として「取引先企業」「業務委託先」が上位に挙がっていたことを踏まえると、まずは関係先の把握とルール化から着手している企業が多いと考えられる。

 大企業に注目すると、「定期的な委託先評価や監査」「外部接続アカウントへの多要素認証」「インシデント対応手順の整備」「バックアップや復旧手順の整備」などが進んでいた。単に取引先や関連企業を評価するだけでなく、有事の際に被害を自社で止め、影響を局所化することまで見据えて対策を進めている様子がうかがえる。

 このことから、対策が進んでいる企業ほど「相手先の確認」と「自社側の封じ込め」の両方を意識していると言えそうだ。サプライチェーン攻撃は外から入ってくるリスクだが、被害の広がり方を左右するのは自社側の管理体制でもある。

今後強化したいのは「評価の標準化」と「自社側の認証、接続管理」

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