Windows Server 2008登場による買い換えなど、2008年度出荷台数は前年比7.2%増の59万台と予測される「PCサーバ」。シェア情報を紹介する。
ノークリサーチの調べによれば、PCサーバ市場は2007年度の出荷台数が前年並みの55万330台、金額が前年対比4.8%増の3026億円となった。大口受注が減少し、中堅中小企業への行き渡り感と、内部統制に向けた既存サーバのセキュリティ、運用管理の守備的対応などにより、新規需要は停滞している。
一方で、マルチコア化で単価が高まり、金額市場は上昇傾向にある。種類別では、統合化需要によりラックサーバが堅調な伸びを示している他、ブレードサーバが前年対比25.9%の割合で出荷台数を伸ばすも全体の1割弱にとどまっている。
市場占有率(台数ベース)を見ると、2007年度はNECが25.7%で1位、2位の日本HPが23.6%、3位のデルが17.0%と続いている。
NECは特に2007年5月に投入したデータセンタ向けラックサーバが好調で、仮想化に伴う新たな市場にもシンクライアントやストレージなどを投入している。また、省電力にも総合的な観点で迅速に対応している。HPは世界規模の生産によるコストメリットの高さで対抗し、エンタープライズ向けの大手SIerとのコラボレーション販売に加え、中堅中小向けの低価格ブレードサーバパッケージなどの戦略で好業績を収めた。
仮想化や統合化への高機能サーバ需要は活発で、今後はWindows Server 2008登場による買い換えや、シンクライアント、ブレードサーバの新規購入が若干増えるとみられ、2008年度の出荷台数は前年対比7.2%増の59万台と予測されている。
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