文書、映像などを一元的に管理できるECMの2008年度の市場規模は、前年対比4.8%増の48.0億円となった。シェア情報を紹介する。
ミック経済研究所の調べによれば、2008年度のECMパッケージ市場は、前年対比4.8%増の48.0億円となった。2009年度にはさらに6.0%増の50.9億円が見込まれる。文書や映像、動画などを一元的に管理できるECMに対するニーズは、コンプライアンスの観点から高まっているが、不況の影響もあり堅調な伸びにとどまった。金融や保険業での導入は拡大したが、最も導入ウエイトの高い製造業ではほぼ横ばいとなっている。
2008年度の市場占有率(金額ベース)を見ると、日本IBMが30.2%で1位を獲得した。同社は、多種類、多量なコンテンツを一元的に管理するコンテンツ管理と、ビジネスプロセス管理を組み合わせ、生産性や顧客満足度の向上を提供する。
また、20.4%で2位のオープンテキストは、リポジトリの一元化とインテグレーション基盤の提案を進めるほか、2009年度には、公文書法を視野に入れた公共分野への拡販と、SAPとの連携ソリューションの展開を進める。
3位には、2008年9月に新バージョン「Docunmentum6.5」をリリースしたEMCジャパンが19.0%で続いた。同社は今後、ストレージと「Documentum」へ、RSAのワンタイムパスワードによりセキュリティを補完し、「VMware」によるサーバの仮想化と統合した「One EMC」の提案を進めていく。12.5%で4位の日本オラクルは、大型案件へのリーチができたことで売上を伸ばしており、2009年度は新たに追加したWCM機能の訴求で新規市場への進出を図る。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。