内部統制対応などを背景に需要が堅調なワークフロー市場は、2009年度に9.7%増の成長が見込まれる。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、ワークフロー市場は、ビジネスプロセスの管理と自動化による内部統制の強化を目指す大手企業のグループ会社や関連会社などで導入が進んでおり、2008年度のライセンス料とサポート料を合計した市場規模は31億円となった。
不況により成長率の鈍化が少し生じるとみられるが、引き続きセキュリティ目的や内部統制強化での需要は堅く、2009年度には9.7%増の34億円への成長が見込まれる。
また近年、企業内情報を一元管理するための文書管理製品に対する需要も堅調に推移しており、ワークフロー製品と文書管理製品を連携させた形でのソリューション提供へと移行することで、さらなる市場の拡大が見込む。
2008年度の市場占有率を見ると、数量ベースでは、2008年度後半からグループウェア、ドキュメント管理、ワークフローのブランドを統一し、統合型製品を発売したベンダーが34.5%で1位となった。また2位のベンダーは、金融業や公共機関といった大規模案件で売上を拡大したことに加え、2008年度は内部統制強化の需要により増加を続け、27.3%を獲得した。
3位はLite版の提供により堅調に売上を拡大したベンダー、4位には大規模向け販売体制の確立による大型案件の獲得で売上を拡大したベンダーが続く。この順位は2009年度も変化しないだろう。
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