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最新製品を徹底解説、スマートフォン特集IT導入完全ガイド(3/4 ページ)

» 2014年06月23日 10時00分 公開
[二瓶 朗グラムワークス]

3メートルの高さからの落下にも耐える「TOUGHPAD(タフパッド)」

 法人向けのノートPCとして大きな人気を博しているパナソニック「Let's note」シリーズ。何といっても毎日携帯して使っても壊れにくいその頑丈さが支持を集めている理由だ。

 そのタフさを受け継いだ法人向けのスマートフォン「TOUGHPAD(タフパッド) FZ-E1/FZ-X1」が販売される予定だ(キャリア未定)。防塵、防滴、防水性能がIP65/IP68相当で、3メートルの高さからの落下試験に耐えた頑強な筐体が最大の特徴だ。

 5型HD液晶を搭載し屋外での視認性も良好。6200mAhの大型バッテリーを内蔵し、連続駆動時間は約14時間とされる上、電源を切らずにバッテリーを交換できるホットスワップ機能まで搭載する。まさに最強のビジネススマートフォンといえるだろう。

FZ-E1 「FZ-E1」シリーズ(出典:パナソニック)

 ご存じのように、パナソニックは2013年9月に国内でのスマートフォン事業から撤退した。撤退を決めたのはコンシューマー向けのスマートフォン事業で利益確保が難しくなったためとされている。

 それからおよそ半年で同社ブランドのスマートフォンの提供が再開されたわけだが、再開するスマートフォンは「法人向け」だ。同社は、今後盛り上がるスマートフォンの法人需要を見越し、事業の軸足を法人に置いたということになるだろう。

 上で取り上げているビジネススマートフォン「F-04F」も、完全にビジネス向けのスマートフォン。今後は「F-04F」やこの「TOUGHPAD FZ-E1/FZ-X1」のような、ビジネス需要に特化したスマートフォン端末の提供が多くなっていくことが予想される。

スマートフォンを法人利用の際の料金プラン

 スマートフォンを法人導入する場合、気になるのは料金だ。ポイントは、スマートフォンの法人契約と個人契約との間では、基本的に利用料金に大きな差はないということ。

 NTTドコモの場合、2014年6月1日から新料金プランである「カケホーダイ」+「パケあえる」が提供開始された。

 基本料金として、月額定額通話料2700円を選択する必要があり、それにISP使用料(月額300円)と、パケットパック料金を支払う必要がある。パケットパック料金は、法人契約の場合、10回線9500円(月額)〜で、上限パケット量は1カ月当たり10GB〜となっているが、パケット量を契約者でシェアする月額500円のシェアオプションに申し込むことができる。例えばシェアパック10を選択して10端末で契約すると、1台当たりのパケット定額料金は950円となる。

ドコモ料金プラン 図1 ドコモ料金プラン(出典:NTTドコモ)

 auの場合は、基本使用料に関しては個人と同様の料金設定で月額6934円となり、そこに「スマートバリュー for Business」を適用することで1台当たり月額5524円となる。さらにそこから各種割引があるので、より低額となる。

auのビジネス向け料金プラン 図2 auのビジネス向け料金プラン(出典:au)
au割引プラン 図3 au割引プラン(出典:au)

 なお、auの料金プランは、本記事を作成した2014年6月上旬時点のもの。auも新料金プランを近々発表するとしている。

 今後、法人向けスマートフォンの月額料金は「定額通話料」+「法人でシェアできるパケット料金」が標準になりそうだ。

 コンシューマーユーザーの場合、特にスマートフォンユーザーの通話頻度が低下する傾向にあるという。そのためここで挙げたような「定額通話料+パケット料金シェア」プランが自分の使い方に適応しないユーザーも少なからず出てくるはず。

 しかし、法人利用の場合は、スマートフォンをフィーチャーフォン代替として導入するなら、通話頻度が下がることはないはず。そのためこの「定額通話料+パケット料金シェア」プランは法人でのスマートフォン導入を後押しするような料金設定になることが予想される。

コラム:ファブレットとは?

auのファブレット 図4 auのファブレット(出典:au)

 スマートフォンの中で6〜7インチの大きめの液晶を搭載する端末を、最近では「ファブレット」と呼ぶことが多くなり、幾つかかのキャリア、端末ベンダーがそれに該当する製品を提供している。

 「Phone+Tablet」による造語で「通話可能なタブレット」というような意味合いがある。タブレットに近い大画面によってタブレットに似た操作感を得られるとともに、タブレットでは基本的に不可能な音声通話を可能にする。

 「タブレットでは端末サイズが大き過ぎるし通話ができないから」と感じる人にとって、タブレットとスマートフォンの中間的な存在であるファブレットはいかがというのがキャリア、端末ベンダーの提案のようだ。実際には、今のところはそれほどの大ヒットとなっているわけではないが、今後のニーズによっては大きく普及を果たすかもしれない。

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