メールによる誤送信を防ぐ最良な策として注目されるメール誤送信防止ツール。ありがちな4つのメール誤送信ケースをカギに、メール誤送信防止ツールにおける運用上のポイントを詳しく解説する。
メール誤送信は情報漏えいの原因の多くを占め、不適切なメール運用によって個人情報が漏えいする事件は毎日のように発生する。JNSA(日本ネットワークセキュリティ協会)の2011年調査報告によると、電子メールからの個人情報漏えいの年間発生確率はなんと11.8%となっており、PC(2.6%)やUSBメモリ(2.4%)、SNS(3.3%)、携帯電話(2.6%)の場合と比べると4〜5倍の割合だ。情報漏えいを防止するためにも、メール誤送信を防ぐ仕組みが求められる。今回は、メール誤送信ケースをカギに、メール誤送信防止ツールがどのように誤送信を防止するのかを紹介していこう。
メール誤送信防止ツールは、メール送信時の「ウッカリ」ミスを防ぐためのツールだ。主な機能は次の3つだ。
これら機能はほとんどのメール誤送信防止ツールが備える。他にも、送信メールを上長に承認してもらうワークフローを実現する「上長承認機能」、メール中にあらかじめ設定したキーワードがあればBccに上長のアドレスを追加する「Bccへの上長アドレス追加機能」、機密情報であるか否かを文字から判別して確認を求める簡易的な「コンテンツフィルタリング機能」、添付ファイルをメールから切り離し、オンラインストレージからダウンロード可能にする「Webダウンロード機能」などを備えるツールもある。
ツールの導入、運用形態には次の6つがある。
クラウドメール連携タイプは比較的新しく、図2に見るような流れでサービスが提供される。Google AppsやOffice 365を対象に提供される場合が多い。ログイン操作が一度で済むようにシングルサインオン機能を提供するものもある。
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