2014年度は86万回線、1800億円が見込まれたIP-VPN市場。シェア情報を紹介する。
富士キメラ総研の調べによれば、2014年度の国内IP-VPN市場規模は、86万5000回線、1800億円と見込まれている。当該市場は金額ベースで見るとスタンダード型が微減、エントリー型が拡大する傾向が続いている。
スタンダード型(ギャランティー型)はQoSやSLAが提供され、ユーザー企業の本社/支社/データセンター間の接続を行う幹線系ネットワークでの利用が中心。アプリケーションとしては基幹系のデータ伝送に利用されるケースが多い。エントリー型(ベストエフォート型)は安価で広帯域を実現し、拠点間など支線系ネットワークでの利用が中心となっている。アプリケーションとしては情報系のデータ伝送に利用されるケースが多い。
ベンダー別の市場占有率(見込)を見ると、数量ベースでは、1位のベンダーが24.9%、2位は20.8%、3位が19.7%、4位は12.1%。金額ベースでは、1位が43.7%、2位に数量4位がランクインし19.2%となった。数量/金額ともに1位となったベンダーは、豊富な営業人員を強みとして、直販によりクラウド利用を起点とした中小企業の新規ユーザー獲得に成功しており、数量/金額で拡大傾向が続く見込みである。
今後、スタンダード型はクラウドの利用などを契機とした新規ユーザーの獲得により、市場の減少幅が小さくなっていく見通しである。全体としては、エントリー型がけん引役となり微増傾向が続く見込みである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。