最後にMSSを導入しない理由について尋ねた。その結果1位が「MSSの内容をよく知らない」で53.0%、2位が「費用対効果が明確でない」で34.8%、3位が「導入・運用コストが高い」で25.8%、4位が「投資の優先順位が低い」で21.2%、5位が「自社のセキュリティや重要情報などを外部に委託するのは不安」で20.2%と続いた(図4)。
前述の通り認知度が低いため、5割以上がMSSの内容をよく知らないために導入を検討していないと回答する結果となった。また、約2割(20.2%)の方は自社のセキュリティを外部委託するのが不安であるため導入を検討しないと回答する結果となった。
「その他」と回答した人からは「自分たちで対応することがポリシーである」や「親会社に任せている」といった回答が上がった。
では、どのような要件が合えば導入を検討するか尋ねたところ、「国内での利用率が高まれば」や「確実な秘密保持が確立されれば」「社内で対応するより廉価でセキュアになれば」といった実績や安全面、価格に関する意見が寄せられた。
今回は企業のセキュリティ対策状況とその外部委託について聞いたが、多くの企業で人員不足を嘆く一方、それらを解決する一手である「外部委託」にはコストや信頼面での懸念を感じている状況が明らかとなった。
また、MSS未導入の企業については、理解度が低いために検討していないとの回答が半数を占めた。しかし、常に進化し巧妙化する外部脅威への対策をプロの専門家に頼むことは対策人員の有無にかかわらず、とても有効な手だてだ。このようなサービスの情報収集にも一度前向きに取り組んでみてはいかがだろうか。
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