IT導入完全ガイド
クラウドファーストからクラウドマストへ、大きく変わるデータセンターの選定基準(2/2 ページ)
クラウドマスト時代のデータセンター選定ポイントとは?
クラウドマストがユーザー企業の基本スタンスとなった現在、データセンターにはどのような要件が求められるのだろうか。
【今後求められる要件1】クラウドサービスとの親和性
現在データセンターを利用しているユーザー企業の多くは、データセンター事業者がクラウドサービスまでを提供しているならば、システム増強が必要になったらすぐにクラウドサ-ビスを利用できると考えるかもしれない。確かにこの場合、両者をつなげるだけなら、すぐにできるだろう。
しかし、システムの安全な稼働環境を確保することまでを考えたとき、両者の連携によって新たなセキュリティホールが発生していないか、あるいはネットワークの負荷分散はきちんと行われているか、といった「連携されたシステム全体」でのシステムマネジメントまでを考慮に入れたインテグレーションが必要となる。
これは、同一事業者内での連携だけでなく、今利用しているデータセンターと、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureといったパブリッククラウドサービスとの連携を図る場面でも同様に求められる取り組みだ。
【今後求められる要件2】運用サービス
データセンターが提供する運用サービスは、大きく2つのパターンに分けられる。1つは単純な稼働監視だ。今でも多くのデータセンター事業者が提供するサービスで、一般的には運用センターと呼ばれる施設に数多くのモニターが並んでおり、24時間365日体制でシステムの稼働状況を監視する。主にインフラ部分を対象として、サイバー攻撃の有無や電気の使用状況などをチェックしている。
これに対してインフラ部分だけにとどまらず、その上で稼働するアプリケーションまでを含めたシステム全体の運用をマネジメントするサービスがある。例えば「このアプリケーションからこんなコマンドメッセージが上がってきたが、これをどう処理すればいいか」といった対応までを含むシステムマネジメントの領域である。
現在では、モノやサービスのライフサイクルがどんどん短くなっており、それに合わせて新たなシステムを立ち上げなければならないスピードも速くなっている。システムの数は増え、複雑さも増し、それらが色んな場所に点在することになる。これらを有機的に連携させて、いかに効率よく運用して活用できるかが、今後の企業競争力の源泉になるといっても過言ではないだろう。
しかし、この状況はユーザー企業の手には負えなくなる。そこで「既存のデータセンターで動いているシステムとクラウドサービス上のシステムとを併せてマネジメントしてほしい」といったユーザー企業のニーズが高まる。今のデータセンターには、従来のファシリティに加えて、こうしたシステムマネジメントサービスまでを提供することが求められ始めている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
IT導入完全ガイド
注目の技術やITツール。そもそもどういったモノで何に使えるのか、どんなモノを選ぶべきか、課題はあるか、といった情報を基礎から徹底解説します。
この記事の著者
こんなメディアも見られています
キーマンズネットに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
離職率16.2%から6.7%へ 筑波記念病院がAIで見つけた「職場の見えない課題」
-
2
自治体、企業で進む「Google回帰」 事例で分かる「Gemini Notebook」の活用アイデア
-
3
CodexやClaude Codeが作ったアプリ、実は「未完成」かも 本当に「完成」させる“5つの条件”
-
4
電通、20万件超の会計承認をGeminiでAI化 精度99%でもAIだけに任せなかった理由
-
5
あいち銀行が経理DXを本格化 LayerXと「請求書受領から振込まで」をつなぐ
-
6
東京農業大学が「消されないNAS」を導入 研究データを守る新たな対策
-
7
Gemini、ClaudeとAdobeが連携 AIで作った画像や文書の編集、仕上げまで効率化
-
8
「人間が書くコードは2025年に死ぬ」時代、運用担当者に押し寄せるインシデントの波
-
9
NTTドコモ、「正しく質問させる」をやめ、“聞き返すAI”で変える顧客対応
-
10
Microsoftが進めるCopilot再編 「Microsoft Copilot」への移行で、企業への影響は?
キーマンズネット SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
キーマンズネットをフォロー