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クラウド案件に対応できる人材を育てるにはどうしたらいいかKeyConductors(2/2 ページ)

» 2016年02月23日 10時00分 公開
[キーマンズネット]
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オンプレミスとクラウドを比較して最適解を提案できる力

 続いて登壇したのは、システムエグゼ営業本部 クラウドコンサルティング部部長の豊嶋功氏だ。同社はデータベース関連のシステムに強みを持ち、製造業・保険業の特定業務向けシステムを中核に、ITインフラやデータベース、BIシステムなどの構築・保守運用などを提供してきたベンダーである。昨今では、そうした事業の中で開発してきたソフトウェア・パッケージなどをクラウドサービス化し、診断・設計・構築などの付加サービスとともにクラウドビジネスの強化を図っている。

豊嶋功氏 豊嶋功氏

 豊嶋氏は、「データベースのシステムエグゼから『クラウドとデータベースのシステムエグゼへ』」と題し、クラウドビジネスへ転換を図るための人材育成について語った。

 もともとの始まりは、やはりユーザーニーズの変化だった。既存のシステムをクラウドへ移行したいという要望が増え、これに応えるため、2012年からクラウドビジネスを本格的に稼働させることになった。目標としたのは、「クラウドとデータベースのシステムエグゼ」へ進化を遂げることである。

 「当社では、クラウドビジネスへの転換をさらに強化するため、全社横断的に人材育成・情報共有やビジネス企画立案を推進する「EXEクラウド」と、勉強会を通じて資格取得と実践力の強化を図る「クラウド塾」という2つのプロジェクトを2014年に立ち上げました。その結果、2015年1月には、CompTIAのクラウド関連資格取得者が取締役6人を含む170人を超え、クラウドの知見を持たない社員はほとんどいなくなりました」(豊嶋氏)

 現在はまだ目標の第1ステップにすぎず、今後はさらにクラウド周辺技術の習得や得意とするデータベース知識の応用を図り、新しいサービスの企画や立案ができるようになることを目指していく。ネットワークやセキュリティに関する知識を持つものがまだ少ないことが課題で、強化の必要があると豊嶋氏は述べた。

 また2021年に向けた第3ステップでは、海外拠点へのノウハウ展開も計画されているという。クラウドビジネスのグローバル展開を図るため、海外拠点のメンバーにもCompTIA Cloud Essentialsの取得を推進していきたいとした。

 豊嶋氏は、「これまでの取り組みのいちばん大きな効果は、オンプレミスとクラウドの両方を比較したうえで、ユーザーへ最適な方法を提案できるようになったことです」と述べており、クラウド時代に必要とされる人物像をまとめた。

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