SBC方式と同様のメリットを持ちながら、従来の物理PCに近い運用法が可能なのが仮想PC方式だ。こちらは、業務上利用するアプリケーションの種類が多く、追加や変更の頻度も高い職場により向いている。
ユーザーデバイスとしてはPCを利用する経営企画、マーケティング部門、研究開発部門、モバイルPCやスマートデバイスを活用する営業部門、フィールドエンジニア、主にスマートデバイスを利用する経営層など、幅広い職種や職階で利用できよう。アプリケーションやデータを自由に活用しながら、セキュリティ面に配慮したい場合に好適な選択といえる。主なメリットは次の通りだ。
仮想PC方式のメリット
アプリケーション対応や外部デバイス利用の柔軟性と、GPUなどのリソースがユーザー個別に利用できるところがSBC方式との大きな違いだ。GPUの利用などはかつてのデスクトップ仮想化製品では難しかったのだが、最新製品では合理的な割り当てが可能なので、例えば「3D CAD」のような「重い」アプリケーションを走らせる仮想PCを在宅勤務の従業員が利用するようなワークスタイルも実現するようになった。情報漏えいを防止しながら、育成が難しいスキルを持った人材を有効に活用できるのは仮想PC方式ならではの利点だろう。
一方、「オンラインでなければ利用できない」「画面サイズが小さいデバイスではデスクトップが利用しにくい」のはSBC方式と同様だ。それに加えて次のような点を考慮する必要がある。
仮想PC方式の注意ポイント
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