2016年は、2610億円の市場規模だった国内ハウジング。シェア率17.4%を獲得したグループ企業向けの実績が高いベンダーとは?
富士キメラ総研の調べによれば、2015年の国内ハウジング(アウトソーシング)市場は2610億円となり、その内ファシリティが1200億円、運用サービスが1410億円で、運用サービスの内インフラが495億円、ミドルウェア/アプリケーションが915億円となっている。
仮想化やIaaS(Infrastructure as a Service)/PaaS(Platform as a Service)の活用が進んだことで、ユーザーが運用しなければならないシステムが複雑化し、当該サービスはその運用負荷を低減させるための取り組みの一環として提供されている。場合によってはIaaS/PaaSとのハイブリッド利用を提供しているSIer系事業者もみられる。
ベンダー別の市場占有率(金額ベース)を見ると、1位のベンダーは17.4%でグループ企業向けの実績が高い。2位は13.6%、3位は12.8%、4位は10.7%で、いずれも大手SIerがランクインしている。5位は3.8%で、首都圏外の新設データセンターにより関東企業のDR案件を取り込み、実績は回復すると見込まれる。
ITインフラ資産を自社で持たずに「利用」する企業が増えていて、アウトソーシング案件についても自社でIT資産を保有するポリシーを持つ企業を除き、IaaS/PaaSのみの利用や、ホスティング(アウトソーシング)とIaaS/PaaSをセットで利用するという企業も増えている。そのため、当該サービスの新規需要は鈍化傾向であり、伸長率は毎年1%程度と微増で推移していくと予想されている。
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