複数での同時かつリアルタイムの話し合いも、ビジネスチャットを使えばテレビ会議よりもカジュアルな形式で気軽に行える。活用方法を3つ紹介しよう。
ビジネスチャットツールが社内のコミュニケーションを円滑かつ活発にするというメリットは繰り返し述べてきました。電話では難しい複数での同時かつリアルタイムの話し合いも、ビジネスチャットを使えばテレビ会議よりもカジュアルな形式で気軽に行えます。
また、やりとりの内容はテキストデータで残せます。多くのビジネスチャットツールは、メールよりも簡単に、内容を検索したり参照したりできる機能を備えています。
今回は、ビジネスチャットツールをどのような場面で活用するための具体例を幾つか挙げてみましょう。
現場に向かう営業担当者や販売担当者と社内にいる事務方や管理職とでは、認識にギャップが生じがちです。営業担当者は現場の状況を伝えるために日々報告書を作成しますが、細部が抜け落ちたり、業務に忙殺されて作成がおざなりになってしまったりする場合もあるでしょう。
ビジネスチャットのよい点は、報告が短文で済むところです。日報のような長い文章を書く必要もありませんし、メールのように形式ばった文章を書く必要もありません。場合によっては写真に一言添えるだけで状況を伝えられます。
外出先などの現場から社内の関係者に指示を仰ぐような場面でも、ビジネスチャットが活躍します。例えば、客先を訪問した販売担当者が自社製品の技術的な質問を受けた場合、これまでは「持ちかえって確認します」と相手を待たせてしまうこともありました。ビジネスチャットを利用すれば、その場にいながら技術者に顧客の質問を伝え、対応することもできます。
海外に拠点を持つ企業の場合、情報のやりとりが遅れがちです。電話では常に時差を気にする必要がありますし、メールではいつ受信したのか、返信がいつ来るのかとコミュニケーションにストレスが生じます。
ビジネスチャットであれば、時差がそれぞれ異なる複数の国々にいる社員同士でも、チャット内で情報を共有しやすくなります。LINEで有名になった「既読」機能があれば情報が伝わったことも確認できます。そのような機能がなかったとしても、絵文字や簡単な一言を返すだけで「見た」という事実が伝えられます。
システム障害や災害など、緊急事態が発生した場合の連絡手段としても活用できます。電話では難しい一斉連絡もビジネスチャットを使えば簡単です。また、メールのように相手に伝わったかどうかが分からないという事態も回避できます。
また、写真を共有して被害状況を的確かつリアルタイムで把握することが可能です。電話やメールではバラバラに寄せられた情報の集約は大変ですが、ビジネスチャットであればおのずと1カ所に情報がまとまってきます。
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