次に、経費精算を行っている回答者に、1カ月に申請する経費精算の件数と金額を聞いた。
件数については、「1〜10件」が全体の80.9%と群を抜いており、「11〜50件(15.1%)」と大きな差が出た(図2)。ただ、中小企業では「11〜50件」の割合が25.0%と高めであった。
金額については、全体として「1001〜5000円(33.6%)」「5001〜1万円(21.6%)」「1〜5万円(23.1%)」が中心で、合わせて78.3%を占めている。ここでも、中小企業ではこの三者の割合は「1001〜5000円(21.4%)」「5001〜1万円(25.0%)」「1〜5万円(26.8%)」と金額帯が上がるほどに割合も高くなっており、中小企業のほうが立替払いの負担が大きくなっている実態が見て取れる。
同様に経費精算を行うタイミングと方法を聞いたところ、タイミングについては「経費が発生したタイミング」が63.6%、「月末にまとめて」が29.0%であった(図3-1)。大企業では経費が発生したタイミングで都度精算を行っている割合が高く、中小企業では相対的に月末にまとめて行っている割合が高かった。
また、経費精算の方法については、全体では「自社で導入している経費精算システムに入力し、申請する」が64.2%と群を抜いており、以下「Excelの自社フォーマットに入力し、出力した紙で申請する(18.5%)」「所定の用紙に手書きで記入し、申請する(8.6%)」「Excelや自社フォーマットに入力し、メールなど電子上で申請する(5.2%)」の順となった(図3-2)。
この点でも企業規模による違いは大きく、「自社に導入している経費精算システムに入力し、申請する」について大企業が89.2%であるのに対し、中小企業は14.3%にとどまっている。
一方、「Excelの自社フォーマットに入力し、出力した紙で申請する」では、大企業がわずか2.9%であるのに対し、中小企業は51.8%に上っている。また、中小企業では「所定の用紙に手書きで記入し、申請する」も19.6%と高い割合を示しており、これらを合計すると71.4%となる。中小企業の約7割では、いまだに紙をベースにした申請処理が行われていることが明らかになった。
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