さらに、現状の経費精算業務に対する課題や不満の有無を聞いたところ、全体では「課題・不満がある」は40.7%、「課題・不満はない」が59.3%となった。企業規模別では大企業での「課題・不満はない」が64.5%となり、満足度が高かった。
また、課題や不満があるとした回答者にその理由を選んでもらったところ、「自社で導入している経費精算システムが使いづらい(50.0%)」「社内からでないと、経費申請処理ができない(34.9%)」の2つが抜きん出ていることが分かった(図4)。
交通費精算の手続き1つを見ても、乗り換え案内サービスと連係する機能を持つものや、よく使うルートとその交通費を登録できるもの、交通系ICカードの乗車記録をシステムに取り込めるもの、事前に登録したスケジュールに合わせて交通費を自動登録してくれるものなど、システムごとにさまざまな機能が提供されている。経費精算処理は生産性の高い業務ではないからこそ、社員の不満や負担を減らすべく、便利で使いやすいツールを選択することが重要だろう。
本稿では「企業における経費精算システムの導入状況」に関して、「経費精算の頻度や内容」「1カ月当たりの経費精算の頻度と金額」「経費精算を行うタイミングと頻度」「経費精算に関する課題の有無」「課題と感じている理由」をレポートした。
後編では「経費精算システムの導入状況と導入形態」「経費精算システムを選定・活用する際に重視するポイント」「経費精算システムに必要性を感じない理由」「自社の経費精算フローやシステムに対する意見や要望」についてレポートする。
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