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ワークスタイルの変革状況(2017年)/後編IT担当者300人に聞きました(1/3 ページ)

キーマンズネット会員426人を対象にアンケート調査を実施した。働き方改革に関連した組織のルール作りや導入したIT製品などの実態が明らかになった。

» 2017年03月23日 10時00分 公開
[ITmedia]

 キーマンズネットでは、2017年2月1日〜21日にかけて「企業におけるワークスタイルの変革状況」に関するアンケートを実施した(有効回答数426件)。

 回答者の顔ぶれは、企業規模別では、従業員数が1000人を超える大企業が46.9%、同101〜1000人の中堅企業が36.2%、同100人以下の中小企業が16.9%で、業種別では、IT製品関連業が48.1%、IT関連外の製造業が25.8%、流通・サービス業全般が19.7%、公共機関を含むその他の業種が6.3%という構成比だった。

 また、役職別では、経営者・役員相当が3.8%、部長職相当が11.5%、課長職相当が24.9%、係長・主任職相当が23.9%、スタッフ職が27.9%、その他が8.0%で、IT関連の製品・ソリューション導入に関する立場については、「情報システム部門で主に導入・検討や運用に関わる立場」が30.8%、「一般部門で主にユーザーとして利用する立場」が31.5%、「顧客に販売するベンダー・SIerとしての立場」が27.5%、その他が10.3%という構成比となった。

 前編では主に「各部門におけるワークスタイル変革に関するニーズの有無」および「回答者自身のワークスタイル変革に対する考え」「ワークスタイル変革をどういった目的で検討したか」「ワークスタイル変革が進まない理由」と「具体的な人事労務上の課題」をレポートした。

 ワークスタイル変革に関して、具体的なニーズがあるのは2割前後であること、子育てや介護世代でニーズが高い一方で人事部門のニーズがやや低めであること、多くの回答者が必要性を感じているものの実践できているのは半数程度であることなどが分かった。また、ワークスタイル変革が進まない理由の裏には業務管理、時間管理、評価が三大懸念として存在することや経営者に心理的抵抗があることなどが明らかになった。

 後編では、より具体的な取り組みとして「ワークスタイル変革に関連した組織のルール作り、仕組み作りで実施・検討中のもの」「ワークスタイル変革に関連するITツールやソリューションの導入状況」を、また「働き方改革の方針やガイドライン、他社の取り組み事例」などに関するフリーコメントも詳しく紹介する。

 なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があることをあらかじめご了承いただきたい。

まずは就労規則と勤怠管理の改革

 まず全員に、「ワークスタイル変革に関連した組織のルール作り、仕組み作りで実施・検討中のもの」として当てはまるものを選んでもらった(複数回答)。

 これを「実施済み」と「実施予定」を合わせた順位で見ていくと、「就労規則の見直し(43.3%)」「勤怠管理の見直し(42.7%)」「内線網設備の見直し(34.5%)」「会議体運営ルールの見直し(31.2%)」「業務報告方法の見直し(29.9%)」の順となった。

 また、「検討中」が比較的多いのは、「会議体運営ルールの見直し(27.9%)」と「業務報告方法の見直し(27.0%)」だった。まず就労規則と勤怠管理を見直し、次に会議体運営ルールや業務報告方法を見直していくという順序で、ワークスタイル変革は徐々に進んでいくものとみられる。

ワークスタイル変革に関連した組織のルール作り、仕組み作りで実施・検討中のもの 図1 ワークスタイル変革に関連した組織のルール作り、仕組み作りで実施・検討中のもの
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