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徹底比較 これは使えるセルフサービスBI 4選そこが知りたい!セルフサービスBI

注目を浴びるセルフサービスBI、専業ベンダーの2製品とMS、Google製品の特徴を紹介する。自社のニーズに合うものはどれだろうか?

» 2017年05月16日 10時00分 公開
[キーマンズネット]

 ビジネスの意思決定のため、素早く、しかも自分の手でデータの視覚化を行うことができる強力なデータ可視化ツールが「セルフサービスBI」です。一口にセルフサービスBIといっても、インストール型やクラウド型など、導入形態もさまざまで、ベンダーによって特徴があります。主要なセルフサービスBIを幾つかの観点から紹介していきます。

手軽に使えてビジュアル分析が得意な「Tableau」

 米スタンフォード大学のデータベースのデータ視覚化研究をルーツに持つのがTableau SoftwareのセルフサービスBIツール群です。PCにインストールして使える「Tableau Desktop」、組織利用向けでサーバにインストールして使う「Tableau Server」、クラウドで使える「Tableau Online」の3つの製品を中心としたラインアップとなっています。

 Tableauの特徴は、直感的なドラッグ・アンド・ドロップで操作ができるようになっており、誰にでも使いやすいUIを提供しています。また、独自のデータ処理技術により、大規模のデータを高速に視覚化することができ、必要な人が自分で考えながら、データやグラフを操作して、データを分析・解析していくことができます。

複数データを組み合わせた分析が手軽にできる「Qlik Sense」

 Qlik TechのセルフサービスBI製品「Qlik Sense」も、デスクトップ版「Qlik Sense Desktop」、組織・エンタープライズ向け「Qlik Sense Enterprise」、クラウド型「Qlik Sense Cloud」の3タイプをラインアップしています。

 Qlik Senseの最大の特徴は「連想技術」と呼ばれる複数のデータを項目ごとにまとめて圧縮し、関連化する技術です。この技術によって、ユーザーがデータを簡単に組み合わせながら、簡単にデータの関係性を見つけることができるようになっています。

Office365と親和性が高い「Power BI」

 「Power BI」は、MicrosoftのセルフサービスBI製品です。デスクトップ版、クラウド版、そしてモバイル版をラインアップしています。

 Power BIの特徴は何といっても同社のクラウドサービスOffice365との親和性です。クラウド版はもちろんのこと、デスクトップ版もダッシュボードをOffice365のクラウド環境で共有することができます。また、Office365上にあるExcel、Accessなどのオフィスアプリファイルや同社クラウドサービスのAzureとの連係も容易です。もちろん他のセルフサービスBIツール同様、各種リレーショナルデータベースやクラウドサービス、Webサービスとの連係も可能です。

クラウドで完結する「Google Data Studio」

 「Google Data Studio」 は2016年5月にGoogleがリリースしたクラウド型の無料セルフサービスBIツールです。Googleが2016年3月に発表した企業向けマーケティングツール群の「Analytics 360 Suite」の1つである「Google Data Studio 360」の無償版として提供されています。

 その最大の特徴は「G Suite」 (旧:Google Apps。Googleのクラウドオフィスアプリ)や「Google Analytics」「Google Adwords」など、Googleのクラウドサービスとの親和性が高いことです。テンプレートも用意されていますが、主にAnalyticsから得られたデータによるWebサイトのアクセス分析や、Adwordsのリスティング広告分析など、いわゆるデジタルマーケティング分野のテンプレートが目立ちます。まだβ版(2017年4月現在)ですので、将来正式リリースになる際は、他のデータベースやクラウドサービスへの接続機能も用意されるかもしれません。

 今回は主要なセルフサービスBIを4種類ほど紹介しました。それぞれ特色があり、使う目的や環境によって選び方が変わってくると思います。いずれも無料で使える製品・サービスもありますので、試しに使い比べてみるとよいでしょう。

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