Gmailに限らず、G Suiteには驚くほどの頻度でさまざまな機能が追加された。その中から多くのユーザー企業に使用され、いまだに支持され続けている特徴について、機能面とセキュリティ面から紹介する。新機能がどんどん追加されても、自社ドメインに適用するタイミングは、管理者がコントロールできる。そのため新機能追加によるエンドユーザーの混乱については心配する必要がない。
スレッド表示は、一連のメールを「スレッド」という単位でまとめて閲覧できる便利なインタフェースだ。各スレッドは、メールが時系列に並び、添付ファイルもまとめて表示される。
スレッドで「全て転送」を選ぶと、これまでのメールのやりとりや添付ファイルをまとめて転送できる。「全て転送」は、仕事の引き継ぎで、これまでのメールのやりとりを共有するときにとても便利だ。今までのように、メールを1つずつ検索し、転送する必要がないため、素早い情報の共有が可能だ。
Gmailは、スマ―トフォンや解像度の高くないディスプレイを使っても快適な閲覧性と操作性を得るために、メール本文中で重要度が低いと考えられる箇所を自動的に判断し、その箇所を一時的に非表示にする。限られたディスプレイの表示面積を気付かないうちに節約する。
Gmailはメール管理にフォルダではなく、「ラベル」と呼ばれる付箋を利用する。1つのメールには複数のラベルを付与でき、さまざまなキーワードや事柄を関連付けて検索性を高めることができる。特定のキーワードを含むメールに任意のラベルを自動で割り当てることも可能だ。
メールの検索には、Googleが持つ検索エンジンの強みが生かされており、特定のキーワードで検索すると、メールの宛先や内容だけでなく、添付ファイルの内容も横断的に検索し関連するメールを表示する。これにより、メールの検索にかかる時間を短縮することができる。
Gmailには送信メールを取り消すことができる便利な機能がある。この機能は、ユーザーが簡単に設定でき、宛先間違いや添付ファイル漏れ、名前間違いといったうっかりミスを防ぐのに有効だ。取り消しが可能な時間もメールの送信ボタンをクリックしてから5、10、20、30秒と設定できる。
今回は、メールサービスのExchange OnlineとGmailの特徴について紹介した。次回は、Office 365とG Suiteのカレンダーサービスについて紹介する
大川典久
富士ソフトに入社以来、Microsoft製品を扱う部署に所属し、「SharePoint Server」の技術者として多くのプロジェクトに参画。現在はOffice 365をはじめとしたMicrosoftのクラウドサービスを中心にセミナーの企画を手掛け、プレゼンターとして活動している。
脇本 孝太郎
2009年からGoogle Appsビジネスに従事し、営業およびプリセールスとして活躍している。多種多様な業種のGoogle Apps導入プロジェクトに参画してきた。現在は担当領域を広げ、Google Appsだけでなく「Salesforce」など他のサービスを含めた業務改善やワークスタイル変革について、提案やセミナーのプレゼンターとして活躍している。
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