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「Exchange Online」と「Gmail」ってどう違う? それぞれの特徴的なメール管理方法とはクラウド時代のOfficeスイート選定術(2/3 ページ)

» 2017年06月13日 10時00分 公開
[大川典久, 脇本 孝太郎富士ソフト]

Exchange Onlineの特徴

 Office 365は、Microsoftがもともとオンプレミス製品として提供してきたソフトウェアとサーバ製品群をクラウド化したものだ。Exchange Onlineもオンプレミス製品の「Exchange Server」をベースにしている。

 Exchange Onlineは、Webアプリケーション「Outlook on the web」とクライアントアプリケーション「Microsoft Outlook」を通じてアクセスできる。Exchange Onlineはメールサービスの他に、予定表、施設予約、アドレス帳などのサービスを含む。今回は、中核要素であるメールサービスに絞って特徴を紹介する。

優先順位付け

 出社時や長時間の会議中に多数のメールを受信し、「重要なメールはどれか」と困ったことはないだろうか。Exchange Onlineは、「未読」「自分宛」というフィルターを用意しており、メールに優先順位を付けやすくしている。エンドユーザーにとって重要なメール、すなわち優先度の高いメールは、自分宛てに送られたメールだ。「自分宛」フィルターを使えば、宛先が自分になっているメールだけがフィルタリングされる。さらにその中で未読メールは、分かりやすいように件名が青く表示される。つまり、自分宛の未読メールを優先して確認することが簡単にできる。 

 また「未読」フィルターに切り替えることで、全ての未読メールを優先して確認することも可能だ。

図のように「未読」や「自分宛」を選択することでメールがフィルタリングできる 図のように「未読」や「自分宛」を選択することでメールがフィルタリングできる

階層型アドレス帳

 Exchange Onlineは、Microsoft Outlookを利用することで、最大限の機能を使うことができる。「階層型アドレス帳」もその1つだ。階層型アドレス帳は、企業の組織階層をそのままアドレス帳として表示することが可能で、一部のプランを除き標準機能で利用できる。もし名前を忘れて宛先を検索できない場合でも、キーボードで文字入力する必要がなく、組織階層からマウスだけで直感的に検索することが可能だ。

企業の組織階層と同じ形でアドレス帳が使える 企業の組織階層と同じ形でアドレス帳が使える

共有メールボックス

 自分宛てのメール以外に、所属している部署やプロジェクトメンバーなどで共有するメールはないだろうか。例えば会社の代表メールや社内のサポート窓口専用メールなどだ。このようなメールは、共有メールボックスを利用することで容易に共有できる。この機能は届いたメールがメンバー全員に見えるだけでなく、共有メールボックスから返信したメールもメンバーは確認することができる。共有メールボックスは、Exchange Onlineの標準機能として利用できる。

Officeアプリケーションとの親和性

 Microsoftのワープロソフトウェア「Microsoft Word」や表計算ソフトウェア「Microsoft Excel」、プレゼンテーションソフトウェア「Microsoft PowerPoint」を日常の業務で使っている人は少なくない。Exchange Onlineは、こうしたMicrosoft Office製品との連係機能が充実している。例えばExchange Onlineは、メールに添付されているWord、Excel、PowerPointのファイルをダウンロードすることなく、Webブラウザ版のMicrosoft Officeアプリケーション(Office Online)でそのまま開くことができる。 

 このOffice Onlineは、クライアントソフトウェア版との互換性が非常に高く、フォントが変わったり、グラフが反映されていなかったり、レイアウトが崩れたりすることはほとんどない。また添付されているファイルを編集する際も、「編集して返信」というメニューをクリックするだけで編集モードに切り替わり、Webブラウザの画面で編集することが可能だ。つまり、添付されているファイルを一度もダウンロードすることなく、直感的にWebブラウザで閲覧、編集、返信の一連の処理ができる。

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