アマゾンジャパンは9月20日、法人・個人事業主向け購買サービス「Amazon Business」を開始した。企業が購買に対して抱えている課題を解決するという。ナビタイムや大阪大学がサービスに対する見解を語った。
今や「Amazon」を使わないという人はいるのだろうか。必要なものをまとめて購入でき、自宅やコンビニで受け取れるという便利さは、一度味わってしまえば手放せない。そんなAmazonに法人向けサービスが登場した。9月20日に、アマゾンジャパン(以下、アマゾン)が発表した法人・事業主向けの購買専用サイト「Amazon Business」だ。
米国では2015年にサービスがスタートし、初年度では10億ドル以上の売り上げを記録。16年12月にドイツ、17年4月には英国に上陸し、いよいよ日本で提供開始となった。
現時点では2億点以上の品目を用意し、オフィス用品や産業用品などを取りそろえる。日本独自に用意した機能として、月末締めの請求書払いなどに対応。期間限定で「お急ぎ便」や「お届け日時指定便」などの配送サービスも提供するとしている。
「Amazon Businessによって、企業が購買に対して抱える課題を解決する」と話すのはアマゾンジャパンでディレクターを務める星健一氏。20日に行われたサービス発表会では、ナビタイム経営推進部長 小嶋慶太氏や大阪大学財務部長 佐藤規朗氏とともに登壇し、Amazon Businessが問題にどう風穴を開けるのか議論した。
星氏は、Amazon Businessのポイントとして、企業が購買にかかる時間を削減できることを挙げた。
企業は物品調達の際に、複数のサプライヤーとのやりとりが必要である。ナビタイムの小嶋氏によれば「サプライヤーを選定する際に、複数の販売事業者から見積を取らねばならず負担だ」。
星氏はこの問題に対し、サプライヤーごとに発生するやりとりをAmazon Business上で一本化することで、購買にかかる工数を削減できると話す。相見積もりの作業ついては、Amazon上で商品の価格比較ができるため、検討の際に複数の見積書を取り寄せる必要がないと説明。ちなみに、Amazon Business上では見積書のPDFをダウンロードでき、承認依頼の際に活用できる。
また、月末の請求書処理業務の負担も、企業のかかえる大きな問題だ。大阪大学の佐藤氏は「当大学では、約1万5000社のサプライヤーとの取引があり、発生する伝票の数は40万件以上だ。請求書の処理には多大な労力と経費がかかることが課題だった」と話す。Amazon Businessでは、月締めの請求書を1つにまとめることが可能。複数のサプライヤーから購入した場合でも、Amazon Businessを通して請求書が1本化されるため、処理業務が効率化すると星氏は話す。
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