「お隣の企業は働き方改革をしているのか」「どんな取り組みが効果的なのか」「実際のところ成功しているのだろうか」。働き方改革の重要性が叫ばれる昨今、こうした疑問を抱く企業も多いのではないだろうか。
「お隣の企業は働き方改革をしているのか」「どんな取り組みが効果的なのか」「実際のところ成功しているのだろうか」。働き方改革の重要性が叫ばれる昨今、こうした疑問を抱く企業も多いのではないだろうか。
日本オラクルは11月1日、「企業の管理職を対象にした働き方改革とデジタル活用に関する調査結果」を発表。働き方改革の実態として、ビジネスの成長を意識した取り組みと、デジタルの活用が不十分であるということが分かったとしている。
今回の調査は、慶應義塾大学大学院経営管理研究科岩本研究室の協力を受け、2017年10月に、国内企業で働く部長職以上の管理職412人を対象に実施したもの。調査項目は「働き方改革への取り組み状況と効果」「生産性に関する意識」「ICT活用の状況」の3つとした。
11月1日に開催された記者発表会では、同社 執行役員クラウド・アプリケーション事業統括HCMクラウド事業部部長を務めるキム ハンシン氏が調査結果に関するコメントを発表した。
企業における働き方改革の状況はどうなっているのだろうか。調査の結果によれば、調査の対象となった企業のうち、82%が何らかの形で働き方改革に関する施策を行っているという結果が出た。また、その目的としては「生産性の向上」が48.7%を占め、労働人口が減っていくと予測される中、企業が従業員一人一人の生産性を向上させることを重視していると分かるとキム氏は話す。
取り組みは成功しているのだろうか。実際に、働き方改革に取り組む企業のうち、実際に効果があったと回答しているのは全体の49%。約半数は働き方改革の効果を感じていることが分かった。しかしその内訳を見ると、45%は「やや効果あり」と答えていて、「効果あり」と回答する企業は4%にとどまっている。
具体的に成功している取り組みとして回答の上位に挙がったのは「残業時間の削減」(57.8%)と「有給休暇の消化促進」(38.7%)。社員の働く環境改善に関する項目が並び、生産性向上によるビジネス成長を直接的に示唆する回答は少ないと同社は考察する。
こうした結果を踏まえて、キム氏は「現状の働き方改革では、生産性向上による企業の成長という視点よりも、労働時間の削減、といった後ろ向きな考え方に基づく施策が目立つ」と語った。
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