キーマンズネット会員293人にアンケート調査を実施した。活用中または今後活用したいデータの種類やデータ活用支援ツールの導入状況など実態が明らかになった。
キーマンズネットは2017年11月10〜28日にわたり、「データの活用状況に関する意識調査」を実施した(有効回答数293件)。回答者の内訳は、情報システム部門は30.7%、製造・生産部門が18.1%、営業・販売部門が10.2%、経営・管理部門が6.8%だった。
後編では「企業で活用中または今後活用したいデータの種類」や「各国・地域の個人情報保護ルールへの対応予定の有無」「データ活用支援ツールの導入状況」などを中心に、企業がデータの利活用に向けてどのような環境を整備しているのかを把握するための質問を展開した。法関連規制の厳正化もあり、データ分析ツールの導入やデータ分析部署の設置など、より専門性の高い環境整備を進める企業が多い傾向などが明らかになった。
なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。
はじめに自社で利活用するデータの種類について、それぞれ「既に使っている」「今後使ってみたい」「使う予定がない」を聞いた。その結果「既に使っている」では「画像・動画」33.8%、「提携先企業・組織の顧客データ」24.9%、「IoT機器などのログデータ」21.8%の3項目で割合が高く、「今後使ってみたい」では「IoT機器などのログデータ」38.6%、「提携先企業・組織の顧客データ」34.5%、「オープンデータ市場のデータ」32.4%と続いた。
着目すべきは「IoT機器などのログデータ」で「既に使っている」「今後使ってみたい」を合わせると60.4%が利用意向であった。2016年に行った同様の調査(記事1、記事2)では20.3%が「既に使っている」、39.1%が「今後使ってみたい」と回答しており、ここ1年でIoT関連のデータ収集を開始した企業が1.5ポイント増加し、さらに今後も継続して注目されていることが見て取れる。
同様に前回調査で利用意向が高かった「提携先企業・組織の匿名データ」の利用率は前回13.2%から16.4%へ3.2ポイント増加、「オープンデータ市場のデータ」の利用率も前回15.3%から18.1%と2.8ポイント増加と利用を開始する企業が増えていることが分かった。
一方で「音声」は「使う予定がない」が61.4%を占めた。顔解析や品質検査など、ソリューション例が多い画像解析などと比較して、音声は活用シーンが感情解析などの特殊なマーケティング用途などに限定されやすく、スマートスピーカーに代表されるように。実用面でも発展途上にあることがその背景にあると考えられる。この他、用途を限定した「オンライン顧客行動履歴」「オフライン顧客行動履歴」でも、使う予定がないとした回答が多かった。
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