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人事・人材管理システムの利用状況(2019年)/前編

人材/人事管理に関するIT投資、積極的な企業はそう多くはない。だが人事関連部門ではHR Techやタレントマネジメントに対応できない自社の現状に危機感を募らせているようだ。

» 2019年07月04日 08時00分 公開
[キーマンズネット]

 キーマンズネットは2019年5月30日〜6月13日にわたり、「人事・人材管理の動向調査」を実施した。全回答者数105人のうち情報システム部門が34.3%、製造・生産部門が19.0%、総務・人事部門が11.4%、営業・販売部門が9.5%などと続く内訳であった。年商規模での分類では、500億円以上が41.0%と最も多く、続いて10〜100億円未満26.7%、100〜500億円未満21.0%、10億円未満11.4%であった。

 今回は「導入状況」や「導入形態」「満足度」など、企業における人事・人材管理システムの導入状況を把握するための質問を展開。人事・人材管理でシステムやサービスを導入している割合は全体の約6割で、ERPの機能を活用している層を中心に今後は専用サービスの活用が進む傾向にあることなどが明らかになった。

 なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。

人事管理"IT活用中"は約6割……ERPの機能から専用サービスの活用へ

 はじめに自社で行っている人事管理や人材管理について、何らかのシステムやサービスを導入しているか尋ねた。

 「既に導入しているが、今後リプレースの予定はない」49.5%、「必要性を感じるが導入は検討していない」16.2%、「必要性を感じない」14.3%、「新規で導入を検討している」「既に導入しており、今後リプレースを予定している」が同率で9.5%と続いた(図1)。まとめると導入済みが59.0%、導入予定なしが30.5%、リプレースを含め導入予定が19.0%となり、全体の6割が人事管理や人材管理でITを活用していることになる。

 そこで導入済みと回答した人を対象に利用システムの形態について聞いた。

 結果は「ERPパッケージの機能」が45.2%、「自社開発」が24.2%、「人事管理や人材管理の専用SaaS」が11.3%、「クラウドERPの機能(SaaS)」が9.7%、「アウトソーシング」が1.6%と続いた(図2)。パッケージ形態とSaaS形態を合わせると54.9%と過半数でERPの機能を活用しているようで、利用している製品・サービスとしてはOBCやCOMPANY、ProActiveなどが挙がった。一方、今後新規またはリプレースで導入予定との回答者に同様の調査をしたところ、人事管理専用のSaaSを検討する割合が過半数を占めており、ERPの機能で運用していた層を含め今後は専用サービスの利用が増加してくるものと予測される。

図1導入状況 図1 導入状況
図2利用形態 図2 利用形態

「不満」が「満足」を若干上回るも……システム継続利用の意向は高い傾向に

 次に人事管理や人材管理システムを導入している方に対しその満足度を聞いたところ「とても満足」3.2%、「まあ満足」22.6%、「どちらでもない」46.8%、「やや不満」17.7%、「とても不満」9.7%と続き、まとめると全体では「満足」が25.8%、「不満」が27.4%、「どちらでもない」が46.8%となった(図2)。

 「不満」の割合が「満足」を若干上回る結果となったが「どちらでもない」層が約半数存在していることもあり、全体的には好意的に利用されているシステムであることが分かる。前項で紹介した導入済みでリプレース意向のない層が全体で過半数を占めていた結果とも重なるだろう。リプレース層もその理由について働き方改革や人員増加に対応するためといった背景を挙げる割合が高く人事管理システムの機能面での不満が多いわけではなさそうで、この結果からも特別満足度が高いわけでもないが不満も少なく、継続して利用している層が多いシステムと言えそうだ。

図3満足度 図3 満足度

HR Techに対応できていない……危機感を持つ人事部の姿

 継続利用が多いことは分かったが、その実態は満足度が高かったというわけではないようだ。具体的にどのような点で導入済みの人事管理、人材管理システムに不満を感じているのだろうか。参考までに紹介しよう。

 まず多かったのが「設定が複雑化し過ぎいる」「入力項目が多過ぎて更新が面倒(年一回棚卸しがあるがほとんど変更せず)」「機能が分かり難い」といった声で、人事情報や人材評価などの管理機能の設定が複雑だったり分かりにくいといった管理者側の不満があった。続いて「入力時の操作性が悪い」「海外製品のため日本語化が悪く項目名などがおかしい」といった使い勝手の面で利用者側の不満も挙げられた。最後に「タレントマネジメントなどのHR Techのトレンドに対応できていない」といった、「目指す制度にツールが対応できていない」という人事部から指摘が挙がっていた。今後導入を検討している企業ではこうした各部門での不満を解消する機能が実装されているかどうかを十分に確認することが重要になってこよう。

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