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結局「HRテック」とは何なのか? 機能やトレンドを総復習(1/4 ページ)

近年、関心を集めている「HRテック」の分野。キーワードとして一般に浸透してきた印象だが、具体的に何を指すのだろうか。

» 2018年05月16日 10時00分 公開
[土肥正弘キーマンズネット]
PERSOL INNOVATION FUND代表パートナー 加藤丈幸氏 PERSOL INNOVATION FUND代表パートナー 加藤丈幸氏

 ここ数年でHRテック(Human ResourceとTechnologyをつなげた造語)は、キーワードとして一般に浸透してきたものの「人事管理システムとは何が違うの?」「タレントマネジメントシステムの別称なのか?」と疑問を持つ人も多いだろう。

 HRテック関連のスタートアップ企業を対象に投資を行うPERSOL INNOVATION FUNDの代表パートナーを務める加藤丈幸氏が、プレス向けセミナーでHRテックの基本から活用事例、今後の展望までを整理した。

HRテックは大きく分けて2カテゴリー、5種類に分類可能

 最新のテクノロジーを使って人事や組織にまつわる業務を合理化するのが「HRテック」だ。カバー領域は広く、「HRテックツール」を提供するベンダーは国内だけで180社以上に達する。 そして、多くのツールが複数のカテゴリーにまたがる機能を備える。これがHRテックの分かりにくさにつながっているが、加藤氏は「HRテックのカテゴリーは大別して2つ」だと整理する。「人事・組織のためのシステム」と「労働力獲得のためのサービス」だ。

人事・組織システム

 一般にHRといえば「人事、組織システム」が念頭に浮かぶ。この中には人事担当者が使う「人事向けシステム」と、もう少し幅を広げ、組織の生産性や従業員の成長に関わる領域のシステムがある。以下が、そのすみ分けの例だ。

〈人事向けシステム〉

  • 人事管理
  • 給与計算
  • 労務管理
  • タレントマネジメント
  • 採用管理
  • アセスメント
  • 分析レポート
  • ピープルアナリティクス
  • HRオートメーション

〈組織全体が関わるシステム〉

  • 従業員満足度などのサーベイ
  • 福利厚生
  • 報償
  • シフト管理
  • LMS(Eラーニングなど)
  • コミュニケーションツール
  • 目標管理
  • 業界特化SaaS

労働力の獲得サービス

 もう1つの大カテゴリーは人材の調達をはじめとした労働力獲得のためのサービスである。こちらのカテゴリーに含まれるのは次のようなサービスだ。

〈一時的な労働力獲得サービス〉

  • クラウドソーシング
  • オンデマンドスタッフィング(本文で説明)
  • フリーランスマネジメントシステム(本文で説明)

〈恒常的な労働力獲得サービス〉

  • 求人サイト
  • ダイレクトソーシングデータベース(本文で説明)

〈人間以外の労働力獲得〉

  • ロボット(ハード)
  • RPA 
  • AI
HRテックのカテゴリー 図1 HRテックのカテゴリー
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