近年、関心を集めている「HRテック」の分野。キーワードとして一般に浸透してきた印象だが、具体的に何を指すのだろうか。
ここ数年でHRテック(Human ResourceとTechnologyをつなげた造語)は、キーワードとして一般に浸透してきたものの「人事管理システムとは何が違うの?」「タレントマネジメントシステムの別称なのか?」と疑問を持つ人も多いだろう。
HRテック関連のスタートアップ企業を対象に投資を行うPERSOL INNOVATION FUNDの代表パートナーを務める加藤丈幸氏が、プレス向けセミナーでHRテックの基本から活用事例、今後の展望までを整理した。
最新のテクノロジーを使って人事や組織にまつわる業務を合理化するのが「HRテック」だ。カバー領域は広く、「HRテックツール」を提供するベンダーは国内だけで180社以上に達する。 そして、多くのツールが複数のカテゴリーにまたがる機能を備える。これがHRテックの分かりにくさにつながっているが、加藤氏は「HRテックのカテゴリーは大別して2つ」だと整理する。「人事・組織のためのシステム」と「労働力獲得のためのサービス」だ。
一般にHRといえば「人事、組織システム」が念頭に浮かぶ。この中には人事担当者が使う「人事向けシステム」と、もう少し幅を広げ、組織の生産性や従業員の成長に関わる領域のシステムがある。以下が、そのすみ分けの例だ。
〈人事向けシステム〉
〈組織全体が関わるシステム〉
もう1つの大カテゴリーは人材の調達をはじめとした労働力獲得のためのサービスである。こちらのカテゴリーに含まれるのは次のようなサービスだ。
〈一時的な労働力獲得サービス〉
〈恒常的な労働力獲得サービス〉
〈人間以外の労働力獲得〉
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