一方、労働力獲得の面では、自社内や求人応募者ばかりでなく、社外の人材を活用することに焦点を当てたサービスに注目が集まる。また「従業員」だけでなく、AIやロボティクスの導入もトレンドになっている。
昨今は、オンラインで仕事と外部スタッフとのマッチングができるクラウドソーシングが登場し、外部のフリーランスを一時的な労働力として獲得しやすい。そしてフリーランスに委託する業務が増えると同時に、必要になるのがフリーランスマネジメントである。
また「地域内である荷物を運べる人がいるかどうか」をネットで問いかけ、応募者を募るといったオンデマンドスタッフィングサービスも勢いを増している。例えば、国内では建築職人をオンデマンドで探すサービスが登場した。また米国では看護師のオンデマンドスタッフィングも流行している。
社員採用の領域においては、国内のみならず世界でもあまり新しい技術は出てきていないという。強いていえば、ダイレクトソーシング、すなわち企業から人材のデータベースにアプローチできるサービスが広がり始めていると加藤氏は話す。とりわけ、サブスクリプション制(月額定額)によって提供されるサービスに注目が集まるという。
2016年ころから画像認識AIが注目を集めるようになり、AI搭載のロボットの活用領域は大きく広がった。ロボットが目を持つことで効率化する領域は多く、農業や水産業、林業といった一次産業でも活躍する場面は多い。また、米国ではAI搭載ロボットがホームセンターで顧客とコミュニケーションをとりながら店内案内(目的棚に連れていく)と同時にカメラによる棚在庫確認作業を担うケースもある。人間の作業の代替は今後大きく拡大するだろうと加藤氏は説明する。
また同氏はソフトウェアの作業プロセスを自動化するRPAについて「人手で20時間かかるような仕事を15分で完了させるなど、業務効率化の効果が高い」と話す。この導入や活用も人事が考慮すべき事柄だという。
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