キーマンズネットは2019年12月6〜20日にわたり、「業務でのSaaSアプリ利用状況」に関するアンケートを実施した。全回答者数110人のうち、スタッフ職相当が39.1%、係長・主任職相当が22.7%、課長職相当が18.2%、部長職相当が9.1%、経営者・役員相当が4.5%といった内訳であった。
今回は業務で利用するSaaSの「定着率」や「業務効率の改善状況」「他アプリやシステムとの連携状況」などのを紹介する。なお、グラフ内で使用する合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。
前編では、社外でPCを使った業務を中心にSaaSを利用する企業が53.6%と過半数まで広がっていることなどを紹介した。後編の今回はSaaSの導入効果や今後の利用展開などについてSaaS利用者を中心に調査を行ったので紹介していこう。
はじめに、利用しているSaaSについて現場でどのくらい定着しているのかを尋ねたところ69.4%が「ほぼ定着している」と回答した。これに「十分に定着している」12.9%を合わせると82.3%となり、SaaS導入企業では8割を超える定着率であることが分かった(図1)。
前編では「オフラインで使えない」「ライセンスが高い」「機能を使い切れない」といった利用者からの不満も聞かれたため導入するまでの不安や抵抗感、定着に課題を抱える企業も少なくないと推察されるが、実際のところは、その壁を乗り越えて導入してみると継続利用に至る企業が意外にも多いといった実態が見えてくる。
SaaSの採用で利用者が期待する効果は「業務効率の改善」だろう。そこでSaaSの導入で業務効率が改善されたのかどうか聞いた。以降では回答者別に業務効率の実際を見ていく。
「効率がやや良くなった」61.3%、「変わらない」32.3%、「効率が非常に良くなった」3.2%と続いた(図2)。まとめると64.5%が業務効率の改善を実感しているということになる。そこで、次にその理由を自由回答で聞いた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。