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» 2021年11月11日 10時00分 公開

プロジェクト管理ツールの利用状況/後編(2021年)

テレワークシフトによってプロジェクト管理の難易度は増している。PMのタスク管理や進捗管理を支援するものとしてプロジェクト管理ツールがあるが、その導入率は29.1%と決して高くはない。ツールに対する読者の“不満”から、プロジェクト管理ツールの導入障壁が見えてきた。

[キーマンズネット]

 キーマンズネットは2021年10月8日〜10月22日にわたり「プロジェクト管理ツールの利用状況」に関する調査を実施した。

 その結果を基に前編は、テレワークシフトによって生じたプロジェクト管理のトラブルを紹介した。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を背景とした働く環境の変化によって、プロジェクトの進捗管理やタスク管理の難易度が増している。こうした時勢の中、過半数がプロジェクト管理ツールの必要性を感じていたが導入率は29.1%とそれほど高くない。

 後編となる本稿は、プロジェクト管理ツールの「導入形態」や「導入部署」「ツール選定時に重視するポイント」「満足度」などを明らかにするとともに、プロジェクト管理ツールの導入障壁について考察する。なお、本稿で取り扱うプロジェクト管理ツールとは、利用部門を限らず、目標や納期、チームのタスク、プロジェクトの進捗などを管理するものを指す。

導入形態はSaaSが人気、その理由は?

 プロジェクト管理ツールを「導入している」「導入を検討中」とした回答者に利用形態を聞いた。「SaaS(Software as a Service)型」(53.0%)が最も多く、「オンプレミス型」が33.0%、「自社開発型」が9.0%と続いた(図1)。

図1 プロジェクト管理ツールの利用形態

 従業員規模別の回答を見ても、「SaaS型」の利用率が高い傾向は変わらない。SaaS型のプロジェクト管理ツールを利用している(または検討中)とした回答者にSaaSを選ぶ理由を聞くと「簡単かつスピーディーに導入できるため」(67.9%)、「バージョンアップ、障害対応などにかかる工数削減が期待できるため」(43.4%)、「マルチデバイスでの利用が可能なため」(35.8%)、「導入コストを削減できるため」(35.8%)が上位に挙がった(図2)。

図2 プロジェクト管理ツールに必要性を感じている理由

 オンプレミス型や自社開発型と比較して、初期コストを抑えながらスピーディーに導入できるSaaSが普及したことで、部門に限らずプロジェクト管理ツールを利用するハードルが下がったとも考えられる。利用部門を聞いた項目では、「情報システム部門」(35.6%)や「製造・生産部門」(28.8%)「全部門」(28.8%)や「営業・販売・営業企画部門(16.3%)」などが高い割合を示した(図3)。

図3 プロジェクト管理ツールの導入部署

導入が進まない理由は?

 回答者全員に対しプロジェクト管理ツールで重視するポイントを聞いたところ、「操作性の良さ」(76.1%)、「運用コスト」(64.5%)、「導入コスト」(52.5%)、「他ツールとの連動性」(38.2%)、「リモート環境での進捗共有のしやすさ」(38.2%)などが上位に挙がった(図4)。

図4 プロジェクト管理ツールの重視ポイント

 前項でプロジェクト管理ツールが部門に限らず利用されている状況を説明したが、ユーザーが多様化したことで、プロジェクトの規模やユーザーの特性に合った機能を求める声が寄せられている。

 「小さいプロジェクトにも適用しやすくしてほしい」や「全社単位だけでなくユーザー個人でのカスタマイズも可能にしてほしい」「システム部門とユーザー部門では求める操作性や管理レベル、機能が異なるので、一律的な機能を提供するツールは利用が形骸化することが悩み」といったコメントはその一例だ。

 その他のプロジェクト管理ツールに求めるものとしては「導入のメリットが理解できない層へ効果的にアプローチできるような資料やサービスの提供」や「Excelを使いたがるユーザーを納得させる、課題やタスク、リソース、消化時間などが可視化できるような機能」といったツールに懐疑的な層への説得材料を求める声も少なくなかった。

 「管理したいことを管理ツールが機能として持っているのかを調べることが大変。世の中いろいろな製品があふれ返っていて製品選定が大変だ」「活用事例をもっと公開してほしい」などの声も挙がり、多くのサービスから自社に合った製品を選定することが難しいこと、また利用にあたり効果的な説明や実績を示しづらいことなどが導入の障壁になっていると考えられる。

「Excelでの管理をしたがる勢力」が立ちふさがる、プロジェクト管理ツールの行く末

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